インタースペース 20年9月期減収なるも、期末配当金の増配を発表

2020年11月11日 09:33

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記事提供元:フィスコ


*09:33JST インタースペース---20年9月期減収なるも、期末配当金の増配を発表
インタースペース<2122>は10日、2020年9月期連結決算を発表した。売上高が前期比12.9%減の248.80億円、営業利益が同48.5%減の4.52億円、経常利益が同45.6%減の4.85億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同42.0%減の2.58億円となった。

インターネット広告事業の売上高は前期比14.4%減の237.00億円、セグメント利益は同20.9%減の6.99億円となった。主力の「アクセストレード」では、新型コロナウイルス感染症に端を発した巣ごもり需要により「Eコマース」カテゴリでは食品や飲料水等の宅配関連サービスが好調に推移したほか、「金融」カテゴリでは個人による口座開設の影響により証券が大きく伸長した。一方、前年度に発生した大型案件の受注が停滞したことや、新型コロナウイルス感染症の影響による人材関連やエステ等「サービス」カテゴリの減少の影響を受け収益は伸び悩んだ。「ストアフロントアフィリエイト」では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、店頭受付業務縮小の影響を受けたが、スマートフォン向けセキュリティ商品を扱う「MWノートンストア」におけるストック収益の獲得に注力し、店舗の稼働に依存しない収益構造への転換を推進した。海外事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による一部取引の減少が見られたが、大手EC事業者や「金融」カテゴリの獲得、オンラインセミナーの開催など現地メディアパートナーの新規開拓に注力し、海外向け登録パートナー数は約60万サイトに拡大した。

メディア運営事業の売上高は前期比44.9%増の15.63億円、セグメント損失は2.47億円(前期は0.06億円の損失)となった。新たなメディアの開発やコンテンツの拡充に注力し、インターネット広告事業からの人員をシフトし、投資を継続した。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるネットワーク広告単価の下落が見られたが、「ママスタ」において、大手ポータルサイトとの提携により記事閲覧数が大幅に増加し、月間閲覧数が2億PVを突破するなど、収益の確保に努めた。さらに、同サイトは「ママスタジアム」から略称の「ママスタ」を正式名称とし、ロゴデザインのリニューアルをおこなうなど、ブランドイメージの統合に注力した。

2021年9月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比3.7%増の258.00億円、営業利益が同28.3%増の5.80億円、経常利益が同19.6%増の5.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.8%増の3.80億円を見込んでいる。

また、2020年9月期の期末配当金は、内部留保資金、株価水準および事業環境を総合的に勘案し、直近の配当予想14.00円から6.00円増配し、1株当たり20.00円とすることを発表した。《ST》

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