三栄コーポ Research Memo(5):2021年3月期の売上高は前期比20%以上の減少予想

2020年9月25日 15:55

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記事提供元:フィスコ


*15:55JST 三栄コーポ Research Memo(5):2021年3月期の売上高は前期比20%以上の減少予想
■今後の見通し

三栄コーポレーション<8119>の2021年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比24.8%減の31,000百万円、営業損失が1,500百万円、経常損失が1,500百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が1,600百万円と減収減益を見込む。

売上高予想に関しては、2020年6月までの実績値に7月前半の受注状況や販売状況を踏まえ、前期比20%以上の減少を見込んでいる。2020年6月以降は緊急事態宣言による店舗休業や営業時間の短縮が解除され再開しているが、未だ消費者の購買意欲上昇は見られないことから、大幅な減収の予想となった。通期予想に対する第1四半期進捗率は、21.4%(前期は24.0%)となっており、第1四半期の若干の遅れを残り3四半期で挽回することを見込んでいる。ちなみに第2四半期の進捗率予想は45.2%(前期は50.8%)であり、上期はコロナ禍の影響が継続することを見込んでいる。消費者が外出を控える風潮は、商業施設を中心に80店舗以上を展開するブランド事業の回復の足かせになるが、OEM事業においても顧客企業に小売業が多く、影響を免れない。また、巣ごもり需要が追い風となる商品分野もあるものの、主力のバッグ、靴、トラベル商品などで減速が続く見込みだ。

利益面では、サプライチェーンの高度化、Eコマースの強化、一貫したブランディングの実践、ローコストオペレーションの推進などの重点施策に取り組んでいく。しかし、売上高減少のインパクトが上回り、各利益で大幅減益を予想する。上期の営業損失予想が900百万円、下期単独(2020年10月~2021年3月)の営業損失予想が600百万円と、緩やかだが回復する予想だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)《EY》

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