サイオス Research Memo(5):2020年12月期業績は期初計画を据え置き

2020年9月18日 15:05

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記事提供元:フィスコ


*15:05JST サイオス Research Memo(5):2020年12月期業績は期初計画を据え置き
■今後の見通し

1. 2020年12月期の業績見通し
2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.5%増の14,300百万円、営業利益で同45.6%増の80百万円、経常利益で同3.9%増の100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同23.6%増の40百万円と期初計画を据え置いた。売上高は10期連続増収、営業利益、経常利益は4期ぶりの増益に転じる見通しだ。また、経営指標として重要視するEBITDAは同24.0%増の180百万円、ROICは2.8%を見込む。

新型コロナウイルス感染症拡大による事業への影響については、マイナス面とプラス面との両方がある。マイナス面としては、今後、景況感の悪化により顧客企業における投資意欲が減退してしまうと、受注成約に至るまでの期間が長期化したり、受注済みプロジェクトが延期されたりする可能性がある。一方、プラスの面としては、テレワーク体制の構築を含めて業務のデジタル化を進める動きが加速している点が挙げられる。サイオス<3744>はデジタルトランスフォーメーション※1関連事業を強化し、こうしたニーズを確実に取り込んでいきたい考えだ。

具体的な施策としては、MFP向けソフトウェア製品のうち、ペーパーレスファクスソリューション「Easyファクス」や、場所を選ばずパソコンやスマートフォン等から各種申請・承認・決済業務等を可能とし、ハンコ出社削減に寄与するクラウド型ワークフロー「Gluegent Flow Plus※2」の販売を強化していく。また、コンテナ・プラットフォーム事業の営業体制を拡充するほか、2020年4月に国内初の販売代理店契約を締結した米DataStax, Inc.の分散クラウドデータベース「DataStax※3」のライセンス販売及び導入運用サポートに取り組んでいく。

※1 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
※2 「Gluegent Flow」の上位製品となり、G SuiteやMicrosoft365等のグループウェアがなくても単体で利用が可能、かつセキュリティを含む管理機能を強化している。2020年6月に提供開始。購入最小ID数は5IDからで月額400円/ID(税抜)。
※3 大規模データの高速処理を行うオープンソースの分断データベース管理システム「Apache Cassandra(TM)」の品質を担保するストレージアプリケーションで世界50ヶ国に販売されている。パブリッククラウド、オンプレミスなど利用環境を問わず、データセンターまたはクラウド・リージョンをまたいでビッグデータを容易に分散配置できるほか、アプリケーションを利用可能な状態にしながら拡張することもできるなど高い機能性を有していることが特長。米マクドナルド<MCD>やCisco(シスコシステムズ<CSCO>)、ソニー<SNE>などグローバルな先進企業を中心に採用が増加している。


また、2021年12月期以降の成長加速に向けて経営リソースの集中とグループ全体の生産性向上を図ることを目的に、子会社の再編統合を進めるほか、2件の事業売却を実施している。子会社の統合については、2020年10月1日付でSTIを存続会社とし、KPS、GLUを吸収合併する予定となっており、人的資源、知的資源・資金等の経営リソースを集中することで、業務運営の効率化と生産性向上を図っていく。

事業売却では2020年7月にSTIのDirectorsGear事業※1、9月にKPSの社会公共アウトソーシングサービス事業※2をそれぞれ、同様の事業を行う他社に事業売却した。いずれもアプリケーション事業に含まれており、2020年12月期第2四半期累計業績には両事業合わせて概算売上高164百万円、営業利益9百万円を計上しており、下期は同程度分が減額要因になると見られる。また、2020年12月期第3四半期において事業譲渡益193百万円を特別利益として計上する見込み。

※1 放送局が使用する音楽コンテンツ等の著作権管理をWeb上で行うサービスで、地方局向けに提供していた。
※2 健康保険組合向けの各種アウトソーシングサービス。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《YM》

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