今日の為替市場ポイント:日経平均下げ渋りの場合はドル売り抑制も

2020年8月12日 08:25

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記事提供元:フィスコ


*08:25JST 今日の為替市場ポイント:日経平均下げ渋りの場合はドル売り抑制も
11日のドル・円は、東京市場では105円92銭から106円24銭まで反発。欧米市場でドルは105円93銭まで下げた後、106円68銭まで上昇し、106円49銭で取引終了。

本日12日のドル・円は、主に106円台で推移か。米長期金利の上昇を意識したドル買いは一巡しつつあるが、日経平均が下げ渋った場合、リスク回避的なドル売りは抑制される可能性がある。

11日の欧米市場では金先物など商品相場は総じて下落した。11日のアジア市場で金先物(12月限)は2040.50ドルまで買われたが、まもなく反落。ロンドン市場の朝方に節目の2000ドルを下回った後は換金目的などの売りが観測されており、下げ幅は拡大した。ニューヨーク市場では、米長期金利の上昇やドル高を意識して通常取引終了後の時間外取引で一段安となり、1911.30ドルまで売られている。

市場関係者の間からは、「金先物の大幅下落は短期間で大幅に上昇した反動によるものであり、再上昇の可能性は残されている」との声が聞かれている。ただ、金先物の下落は新型コロナウイルスのワクチン開発が進展していることも関係している可能性がある。安全性の観点から早急なワクチン接種については懐疑的な意見が多いものの、ロシア保健省が国内で開発された新型コロナウイルス感染症ワクチンを認可したことは、他国のワクチン開発競争だけでなく、金融市場にも大きな影響を与える可能性がある。《CS》

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