弁護士コム、20年4~6月期は96%減益 テレビCMによる広告費増が要因

2020年7月29日 08:05

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■売上高は24%増、純利益は96%減

 弁護士ドットコム(6027)は7月27日大引け後、21年3月期第1四半期累計(20年4月~6月)の決算を発表。売上高は前年同期比24.0%増の11億6000万円と順調に伸びた一方、営業利益は同95.9%減の700万円と大幅減。四半期純利益も同96.4%減の400万円と厳しい決算となった。

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 今期の業績予想は売上高52億円と予想するのみで、利益面は黒字予想とするものの詳細は非開示としている。進捗率は売上高が22%と予想に比べて遅れているものの、前年に比べると増収基調は維持している状況だ。

 法律相談ポータル「弁護士ドットコム」や税務相談ポータル「税理士ドットコム」の運営を行う弁護士ドットコムは、年々知名度の向上と業績を着実に伸ばしてきていたものの、ここにきて大幅減益を強いられた。

■個人向け有料会員サービス伸びず Googleアルゴリズムの影響も

 インターネットポータルサイト運営で拡大してきた弁護士ドットコムだが、19年3月頃をピークに月間サイト訪問者数が低迷している。これまでは、弁護士向けマーケティング支援が全体売上の半数を占めており、ポータルサイト向け有料会員サービスが続く状況だった。しかし、弁護士向けマーケティング支援が前年同期に比べ14%増収に推移した一方、有料会員サービスは6%減収となっている。

 有料会員数は2019年9月をピークに減少しており、19年3月時点の17.4万人を割り込む16.9万人に落ち込んだことが減収要因と言える。また、5月5日に行われたGoogleアルゴリズムのアップデートによって、サイトへの流入数が減少したという事実があり、個人向けビジネスの難しさを表していると言えよう。

■肝煎りの「クラウドサイン」で広告費増が減益要因

 その一方で、着実に伸ばしているのが「クラウドサイン」事業だ。コロナ禍によって、電子契約への注目が集まっている。2016年よりスタートした同サービスだが、右肩上がりに導入企業を増やしており、業界シェア80%を獲得している状況だ。本決算ではクラウドサインのTVCMを積極的に取り組んだことで、広告宣伝費が急増している。

 20年3月期3Qも同様に広告宣伝費増のため赤字となったが、クラウドサインの導入社数が増加しており、広告宣伝の効果が表れていると言えよう。20年3月期3Qで既に個人向け有料会員サービスの売上をクラウドサイン事業は上回っており、右肩上がりに成長を続けている状況だ。

 行政も電子契約に対して前向きな姿勢であることも後押しとなっている、5月29日に法務省がクラウドサインによる電子署名が取締役会議事録作成において適法であることを認定し、その後も各省庁において法整備が急速に進んでいる状況だ。大幅減益となった弁護士ドットコムだが、今後クラウドサイン事業が事業柱となれば、一過性の減益である可能性も高くなるだろう。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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