17日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で4日ぶり反発、証券各紙は「株高論」掲載

2020年7月17日 16:57

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記事提供元:フィスコ


*16:57JST 17日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で4日ぶり反発、証券各紙は「株高論」掲載
17日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比4.03ポイント(0.13%)高の3214.13ポイントと4日ぶりに反発している(上海A株指数は0.12%高の3368.90ポイント)。(亜州リサーチ編集部)


相場の先高観が改めて意識される流れ。新華社系証券紙の中国証券報は17日、中長期的な上昇トレンドは依然として継続中とする論説記事を1面に掲載した。16日の株価急落に関しては、一時的なものとなる可能性に言及している。中国証券報以外の大手証券紙3社も、同様の論説を掲載した。「海外ホットマネーが流出に転じた」との見方が市場に広がり、指数は安く推移する場面がみられたものの、引けにかけて再びプラスに転じている。

業種別では、消費関連の上げが目立つ。業界大手の青島ビール(600600/SH)が4.1%高、高級白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519)が2.1%高、家電メーカー中国大手の青島海爾(600690/SH)が2.9%高で引けた。自動車株もしっかり。長城汽車(601633/SH)が5.7%上昇した。医薬品株、海運株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども買われている。

半面、証券株は急落。中国光大証券(601788/SH)と太平洋証券(601099/SH)がそろってストップ安、東方証券(600958/SH)が5.8%安、中信証券(600030/SH)が2.4%安で取引を終えた。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、証券市場改革の効果が得られるまでには3~5年はかかると指摘。直近で証券株が上昇した理由にはならないとして、各社の目標株価を軒並み引き下げた。このほか保険株、不動産株、公益株も売られている。

一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が3.09ポイント(1.35%)高の232.33ポイント、深センB株指数が4.91ポイント(0.54%)高の912.92ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

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