注目銘柄ダイジェスト(前場):メディアシーク、伊藤園、三井住友など

2020年6月8日 11:56

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記事提供元:フィスコ


*11:56JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):メディアシーク、伊藤園、三井住友など
伊藤園<2593>:6000円(-320円)
大幅続落。先週末に20年4月期の業績下方修正を発表している。営業利益は従来予想の230億円から199億円、前期比12.8%減益に減額。2-4月期は前年同期比約7割の減益となったもよう。タリーズの休業などが大きく響いたとみられる。新型コロナの影響はやや警戒されていたものの、第3四半期までは上振れ推移であっただけに、想定外の大幅な下振れと捉えられている。


国際帝石<1605>:799円(+33円)
大幅続伸。「OPECプラス」が日量970万バレル前後の大規模減産を7月末まで1カ月延長することを決定、世界的な経済活動の再開で石油需要が持ち直している中、需給バランスの一段の改善につながる可能性が高まっている。これを受けて、NY原油先物相場は、3カ月ぶりとなる1バレル40ドル台乗せとなった。原油相場の動きと連動しやすい同社の買い材料に直結する展開になっている。


富士フイルム<4901>:4987円(-11円)
反落。新型コロナウイルスの治療薬候補「アビガン」の臨床試験が遅れ、6月中に終了予定だったが、7月以降にずれ込むことがわかったと報じられている。新型コロナの感染者数が急減したことで、治験の参加者数が目標に届いていないようだ。5月の時点で承認は見送られたが、治験の進捗次第では承認手続きがさらに遅れる可能性があるとされている。全体株高の中で買いは手控えられる状況に。


メディアシーク<4824>:602円(-33円)
大幅に反落。20年7月期の営業損益を従来予想の1.06億円の黒字から0.29億円の赤字(前期実績1.28億円の赤字)に下方修正している。新型コロナウイルスの影響で、複数の国内法人企業向けシステム受託開発プロジェクトで売上が当初見込みより減少するとみられるため。また、コンシューマー事業でも広告売上が減少し、赤字の要因となる見通し。5日に前日比9.10%高と急伸した反動で、利益確定売りも出ているようだ。


三井住友<8316>:3416円(+137円)
大幅続伸。米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想外の増加に転じ、失業率は予想外の低下となるなど、大幅な改善を見せる形となっている。これを受けて米長期金利は上昇、約2か月半ぶりの水準に達している。銀行株や保険株の買い材料につながる格好に。また、同社に関しては、大和証券が投資判断を「3」から「2」に格上げ、与信費用の下振れから会社計画を上回る業績水準が見込め、22年度からは再度の増配トレンド入りも予想。


Fーブレイン<3927>:2009円(+23円)
大幅に6日ぶり反発。1月27日付で発行した第11回新株予約権の権利行使が完了したと発表している。発行総数は1万0490個で、調達資金は約10.02億円(差引手取概算額)だった。資金調達完了に伴い、株式交付費として概算0.19億円を21年3月期第1四半期(20年4-6月)の営業外費用に計上する。権利行使完了で株式価値の希薄化懸念が払拭され、買いが広がっているようだ。


セリア<2782>:3635円(+110円)
大幅に反発。5月の既存店売上高が前年同月比8.3%増になったと発表している。前月の2.7%減からプラスに転換した。客数は0.3%増(前月6.5%減)、客単価は8.0%増(同4.0%増)だった。全社ベースの売上高は12.5%増(同4.3%増)。売上高の改善が好感されていることに加え、5月12日に付けた年初来高値(3745円)が視野に入ってきたことも買いを後押ししているようだ。《ST》

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