4日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で4日続伸、消費関連セクターに買い(訂正)

2020年6月4日 18:04

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記事提供元:フィスコ


*18:04JST 4日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で4日続伸、消費関連セクターに買い(訂正)
下記のとおり修正します。
(誤)香港大引:ハンセン0.2%高で4日続伸、消費関連セクターに買い
(正)4日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で4日続伸、消費関連セクターに買い

4日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比40.68ポイント(0.17%)高の24366.30ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が0.40ポイント(0.00%)高の9967.93ポイントと5日続伸した。売買代金は1254億1100万香港ドルとなっている(3日は1394億5300万香港ドル)。

世界的な経済回復基調が相場を支える流れ。米サプライマネジメント協会(ISM)が昨夜発表した5月の非製造業景況感指数(PMI)は予想を大幅に上回り、サービス業の持ち直しが明らかとなっている。足もとでは、中国やドイツ、イタリアなど各国で景況感指数の改善が相次ぐ状況だ。中国の金融緩和期待も強まっている。「中国人民銀行は準備率や金利の引き下げを模索している」との観測が流れた。米中対立の不安がくすぶるなか、指数は安く推移する場面がみられたものの、買い優勢で取引を終えている。

ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.9%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.0%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.6%高と上げが目立った。申洲国際は米向け売上比率が大きく、万洲は米国でも事業展開している。米経済の持ち直しが期待された。

消費関連の銘柄も物色される。家電量販チェーン中国大手の国美零售HD(ゴメ・リテール・ホールディング:493/HK)が4.7%高、百貨店チェーン中国大手の百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が4.4%高、中国ビール2位の青島ビール(168/HK)が3.4%高、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.3%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が1.7%高と上昇した。

他の個別株動向では、自動車部品メーカー五菱汽車集団HD(305/HK)が63.9%高と連騰(前日は53.3%高)。「露店経済」活性化の思惑が続いた。「地攤(露店、屋台)経済」の活性化による雇用創出を目指す中央政府の方針を受け、中国の各地方政府が露店設置エリアの拡大や各種イベントの実施など取り組みを進めている。五菱汽車集団の子会社は、露店など向けの移動販売車を発売すると発表したばかり。

半面、非鉄や建材、鉄鋼など素材セクターはさえない。江西銅業(358/HK)が2.2%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が1.7%安、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)と華潤水泥HD(1313/HK)がそろって1.2%安、中国東方集団HD(581/HK)が3.0%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.3%安で引けた。

一方、本土市場は6日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%安の2919.25ポイントで取引を終えた。エネルギー関連株が安い。ゼネコンや建材のインフラ関連株、ハイテク株、公益株、自動車株の一角なども売られた。半面、医薬品株は買われている。

亜州リサーチ(株)《FA》

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