エアサスはカスタムカーだけではない 一般車両に取付けてバリアフリー化

2020年5月8日 13:23

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 クルマの車高を自由自在に変えることができるエアサス(エアーサスペンション)だが、自家用車をバリアフリー化できることから、カスタム業界だけでなく福祉車両目的の利用でも注目を集めている。

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 車高が変えられる福祉車両は、トヨタや日産といった自動車メーカーもからも販売されている。しかし、家族の健康状態に合わせてクルマの購入を検討することは難しく、一般家庭での福祉車両導入はごく一部に限られている。

 そんな中、注目されているのがカスタムカーの世界では有名なエアサスだ。エアサスは、空気バネのことで、空気の出し入れにより走行中の衝撃を緩和する。構成部品に高価なパーツが使われていることから、一般に高級車やバスなどへの標準装備にとどまるが、カスタムカー愛好家には車高が自由に変えられることから人気が高い。

 そんなカスタムカー専用だったエアサスに、福祉車両としての可能性を見いだした業者が、千葉県にあるカスタムカーショップ、ジェットストロークだ。

 ジェットストロークの代表、佐々木裕一氏は、自身の90歳になる母親の姿を見て、一般車両へのエアサス転用を思いついたという。

 ヒントは街を走るノンステップバスだったというが、一般車両への転用はいくつかの障害があった。1つは、カスタムカーとしての技術を投入すること自体は難しくなかったものの、乗り心地が良い製品をチョイスするとなると、本体だけで50万円を超える高額な改造費がかかってしまう事だった。

 それを打開すべく、自らがエアサスを開発し、コストを落とすことを決意。海外で製品開発を行う企業をみつけ、協力して開発することにより、45万円という金額で提供可能なエアサスキットの開発に成功した。

 もう1つの問題点は、エアサスキットの設置場所だった。普段使いで邪魔になるようなトランク内などに設置するわけにはいかない。そこで思いついたのが、スペアタイヤを収納するくぼみ内への設置だった。

 このように、金額と設置方法をクリアし、一般車両をバリアフリー化できるキットの開発に成功した。現在このキットは、クラウドファンディングサイトのモノコトメーカーズにおいて、「ケアサス」として販売されている。

 他にもエアサス等の自動車用品の開発・製造や販売を行うボルド・ワールドの製品も、福祉車両向けとして使用が開始されている。

 高齢化が急速に進む日本において、高齢者とどう向き合うかが家族に問われる時代となっている。自家用車を福祉車両としてカスタムできる需要は、これからも高まっていくことだろう。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

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