反動安も下値は限定的、中小型株物色継続に注目/後場の投資戦略

2020年4月20日 12:23

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;19715.42;-181.84TOPIX;1435.82;-6.72

[後場の投資戦略]

 中国景気の回復期待や、米国をはじめとした欧州の一部の国では経済活動再開を見据える動きが出てきており、東京市場においてもこれに対する期待感が下値を支える地合いとなっている。3月末以降の日経平均は、節目の20000円を前に上値の重さを意識させられる展開が続くが、直近の価格帯別売買高にて商いの集中しているレンジは19000円台と3月時点から徐々に切り下がって来ており、言い換えると戻り売りを着実にこなしているとも捉えられよう。

 物色動向としても、先週末にかけて大きく上昇した銘柄中心に利食い売りがいったん出ている程度であり、前述した通り、東証1部の値上がり・値下がり銘柄数もほぼ拮抗している状況。東証1部の中小型株をはじめ、新興市場銘柄への物色は引き続き活発であり、特にマザーズ市場では、時価総額上位銘柄の一角のほか、直近IPO銘柄に対する資金流入の動きが目立っている。同市場は、3月半ばにかけて先んじて個人投資家も信用取引の追加証拠金(追い証)差し入れを回避するため投げ売りが殺到したこともあり、いち早く反発の局面を迎えているようだ。

 国内や海外の多くの国々では、依然として新型コロナウイルスの感染者動向は一進一退であり、日米で本格化する企業決算におけるガイダンスリスクも根強いなか、先週までにみられた急ピッチのリバウンド局面の継続は想定しにくいだろう。しかし、東証1部の主力大型株の底堅さが確認されたタイミングでの中小型物色の動向は引き続き注目しておきたいところである。《AK》

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