欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米経済再開に期待も週末前にドル買い

2020年4月17日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米経済再開に期待も週末前にドル買い
17日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米国経済の再開への期待感から、懸念は短期的に弱まる見通し。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で先行きへの警戒は根強く、週末を控え安全通貨のドルは継続しそうだ。

前日発表された米経済指標から、雇用情勢への懸念などで安全通貨のドルが選好された。しかし、トランプ米大統領が発表した指針は、国内経済を3段階のプロセスで正常化に導くプランで、早ければ来月後半にも完全再開の見方が浮上している。また、米バイオ医薬品メーカーが開発した抗ウイルス薬の臨床試験で新型コロナ感染の患者に回復がみられるとの報道で、米株高観測が強まった。それを受け、安全通貨のドル買いは縮小。本日アジア市場で、ドル・円は108円台から弱含み、107円60銭台に下げる場面もあった。

ただ、この後の海外市場でドル・円は底堅く推移しよう。本日の中国1-3月期国内総生産(GDP)は急激な悪化を示したものの、底入れにより4-6月期の回復が期待されリスク選好的な円売りが主要通貨を小幅に押し上げそうだ。一方、米国内でのウイルス感染死のペースは依然として高い。足元でピークを迎えているとはいえ、先行きは不安視される。週末を挟んで状況がさらに悪化するのを回避しようと、安全通貨のドルへの買いは続くだろう。ドル・円は108円台で利益確定売りに押されるものの、107円後半は維持されるとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・3月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.7%、速報値:+0.7%)
・22:00 ブラード米セントルイス連銀総裁が討論会参加
・23:00 米・3月景気先行指数(前月比予想:-7.1%、2月:+0.1%)《FA》

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