16日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で反発、証券セクター上げ目立つ

2020年4月16日 17:02

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記事提供元:フィスコ


*17:02JST 16日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で反発、証券セクター上げ目立つ
16日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比8.76ポイント(0.31%)高の2819.94ポイントと反発した(上海A株指数は0.31%高の2955.43ポイント)。

中国の景気下支え策に期待感。中国人民銀行(中央銀行)が昨日実施した中期貸出制度(MLF)の金利が引き下げられたことで、来週20日に公表される事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、「引き下げはコンセンサス」との見方が強まった。一方、国家統計局はあす17日、今年1~3月GDP成長率と3月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)を公表する。中国のGDP成長率に関しては、6.0%のマイナス成長に落ち込むとの予測。「景気指標の悪化は、当局が景気対策を強めることにつながる」との思惑も漂った。指数は小安く推移していたものの、後場途中にプラス転換している。

業種別では、証券が高い。中信建投証券(601066/SH)が8.8%、中信証券(600030/SH)が2.8%ずつ上昇する。海外マネーの流入を背景に、相場活況の期待が広がった。中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、香港休場明け後の本土株売買が連日で買い越しとなっている。ハイテク株も上げが目立つ。IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が2.9%高で引けた。このほか発電株、不動産株、自動車株、消費関連株、医薬品株なども買われている。

半面、銀行・保険株はさえない。招商銀行(600036/SH)が1.0%安、中国平安保険(601318/SH)が0.7%安と下落した。非鉄やセメントの素材株、運輸株、エネルギー株の一角も売られている。

外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が1.75ポイント(0.81%)安の214.19ポイント、深センB株指数が2.15ポイント(0.26%)安の832.24ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

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