東京金見通し:上値の重い展開か、米株高や円高進行を背景に

2020年4月15日 08:30

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記事提供元:フィスコ


*08:30JST 東京金見通し:上値の重い展開か、米株高や円高進行を背景に
TOCOM金 21年2月限・夜間取引終値:5920円(前日日中取引終値比↓40円)

・想定レンジ:5800円-6000円

15日の東京商品取引所(TOCOM)金先物(期先:21年2月限)は、上値の重い展開となりそうだ。前日の米国株式市場では、新型コロナウイルスの感染拡大がピークをつけた兆候やトランプ大統領が経済再開に向けて新たな委員会を発足させ協議が開始されたことも好感されて、NYダウが558ドル高と反発。本日朝方の為替相場も1ドル=107円台10銭台と前日から円高方向に推移していることもあり、外部環境を勘案すると金に対しては利益確定売りが優勢となる公算が大きい。また、昨日は中国の3月の貿易統計で、米ドル建ての輸出の前年同月と比べた減少率が市場予想よりも小幅に留まり、投資家のリスク回避姿勢は和らぎつつあるとみられる。そんななか、金先物は節目の6000円を目前としていることからも、一段の上値追いには期待しにくい状況。一方、国内では依然として新型コロナウイルスの感染拡大による影響への警戒感は根強いほか、本日に関しては国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しの大幅な下方修正があったこともあり、リスク回避目的の資金が一部金先物へと向かう可能性もある点は留意しておきたい。《SK》

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