19000円処での底固めが意識されそう/東京株オープニングコメント

2020年3月31日 08:46

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記事提供元:フィスコ


*08:46JST 19000円処での底固めが意識されそう
 31日の日本株市場は、米株高の流れを受けて買い先行となろうが、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。30日の米国市場では、NYダウが690ドル高と反発した。米連邦準備制度理事会(FRB)による流動性供給や米国政府による過去最大規模の経済支援策が成立したこと、新型コロナウイルス対抗ワクチン開発や試験が速やかに進むとの期待を受けた買いが広がり、終日堅調推移となった。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の19060円。円相場は1ドル107円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、日経平均は19000円処での底固めが意識されそうである。米国市場の上昇は材料視されようが、東京都で新型コロナウイルスの感染者数が急増していることから、都市封鎖への警戒感も高まっており、ポジションを積極的に積み上げる流れにはならないだろう。

 とはいえ、下値では日銀のETF買い入れといった需給面が下支えとして意識されており、売り仕掛け的な動きも出難い。昨日の後場半ばからの急速な下げ幅を縮める動きをみても、需給インパクトの大きさが窺える。また、配当再投資に絡んだ需給はないものの、月末となることもあり、ドレッシング買いへの思惑も下支えとして意識されることになるだろう。

 その他、下落基調が続く原油相場であるが、米ロ首脳による電話協議が行われ、エネルギー市場の安定に向けて協力することで一致したと伝えられており、原油相場の落ち着きも期待される。物色の流れとしては、マスク、治療薬、テレワークなど、新型コロナウイルスに関連する銘柄への値幅取り狙いの動きが中心になりやすいだろう。

 また、4月からは小学生でプログラミング教育が必修化されるほか、5、6年生で英語が正式教科となる。教育ICT化に関連する銘柄の他、一段とテレワークといった銘柄へも市場の関心が集まりやすいだろう。《AK》

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