TKP 2020年2月期の通期業績予想と中期計画を修正、BCP(事業継続計画)需要増加にサテライトオフィス提供で対応

2020年3月6日 13:49

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記事提供元:フィスコ


*13:49JST TKP---2020年2月期の通期業績予想と中期計画を修正、BCP(事業継続計画)需要増加にサテライトオフィス提供で対応
ティーケーピー<3479>は6日、2019 年8月16日に公表した2020年2月期(2019 年3月1日~2020 年2月 29 日)の通期連結業績予想の修正を発表。また、同じく中期経営計画についても、2021 年2月期計画を修正するとともに、新型コロナウイルスの感染拡大および終息時期が未だ不透明なことから、2022年2月期計画を取り下げることも発表した。同社では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、BCP(事業継続計画)対策としてのサテライトオフィス需要が高まっていることから、日本リージャスの拠点に加え、TKPの貸会議室もサテライトオフィスとして積極的に提供していくと見られる。

2020年2月期通期の業績予想については、前回予想比3.4%減の売上高542.80億円、営業利益は同24.2%減の57.70億円、経常利益は同31.5%減の40.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同71.4%減の8.20億円 、EBITDAは16.6%減の93.70億円となっている。
最近の同社連結業績の動向および新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直近のイベントキャンセルによる売上高の減少を主たる要因として、各予想数値を修正した。
また、営業利益については、2019年5月に連結子会社となった日本リージャスの取得原価配分に関して当年度末に確定額を計上する見通しであり、販売管理費の増加を見込んでおり、経常利益については、2020 年1月に締結したシンジケートローン契約に伴う手数料の発生により営業外費用の増加を見込んでいる。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、一部の非中核事業において減損損失を計上する見通しであるため特別損失の増加を見込んでいる。

2021年2月期中期経営計画については、前回予想比10.3%減の売上高620.00億円、営業利益は同66.7%減の32.00億円、経常利益は同66.5%減の30.30億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同80.0%減の8.90億円 、EBITDAは42.3%減の86.60億円となっている。
2020 年2月期の業績予想値の修正を踏まえ、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うイベント自粛等による当社会議室・宴会場の利用減少を見込み、各予想数値を修正した。
今後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う混乱の影響が明らかになり次第、将来の見通しについては再度算定を行う予定。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、足元では同社の主力事業である貸会議室・宴会場は打撃を受けているが、一方サテライトオフィスの需要は大きく拡大しつつある。これを受けて、2019年5月に連結子会社化した日本リージャスでは新規問い合わせ件数も増加しているようであり、売上高も前年度を大きく上回る見込みだ。日本リージャスのレンタルオフィスは今後更に従業員の感染拡大リスクを避けたい企業のオフィス分散の動きから追い風を受けるだろう。同社はそうした状況を踏まえ、新たに同社取締役COO(最高執行責任者)に就任する日本リージャス代表の西岡氏が中心となって、TKPとして運営する貸会議室スペースもサテライトオフィスとして展開し、企業の需要に応えていくようだ。《ST》

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