5日の中国本土市場概況:上海総合1.3%高で続伸、医薬品セクター急伸

2020年2月5日 16:58

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記事提供元:フィスコ


*16:58JST 5日の中国本土市場概況:上海総合1.3%高で続伸、医薬品セクター急伸
5日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比34.80ポイント(1.25%)高の2818.09ポイントと続伸した(上海A株指数は1.25%高の2953.01ポイント)。

前日の好地合いを継ぐ。新型肺炎による景気先行き不安が依然としてくすぶるなか、当局は一段の対策を打ち出すとの見方が広がっている。20日に公表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」(事実上の貸出基準金利)の2月分に関しては、3カ月ぶりに引き下げられるとの観測が浮上。預金準備率引き下げの可能性も指摘された。また、外電が4日、関係者の話として報じたところによれば、中国政府は財政予算の赤字比率引き上げや、公益事業向けに資金調達する特別地方債「専項債」の発行規模拡大などを検討しているという。

業種別では、医薬品の上げが目立つ。抗生物質の山東魯抗医薬(600789/SH)と江蘇聯環薬業(600513/SH)、漢方薬の河南太龍薬業(600222/SH)などが連日でストップ高した。ハイテク株、自動車株、消費関連株、運輸株、不動産株、素材株、金融株なども買われている。

通信・ネットワーク関連株も急伸。通信衛星・放送サービスの中国衛通(601698/SH)と総合ネットサービス企業の鵬博士電信伝媒集団(600804/SH)がそれぞれ値幅制限いっぱいまで上昇する。「新型コロナウイルスの感染防止に向け、社員のリモートワークやテレワークを導入する企業が増えている」と伝わるなか、業績拡大の思惑が広がった。

テスラ(TSLA/NASDAQ)関連の銘型群も物色される。車載バッテリー世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL:300750/SZ)が連日でストップ高。上場来高値を切り上げた。テスラとの間で、2年間の電池供給契約を交わしたことが引き続き材料視されている。このほか、テスラの部品サプライヤーでは、寧波均勝電子 (600699/SH) と蘇州安潔科技(002635/SZ)がそろってストップ高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:002460/SZ)が6.5%高、上海保劉汽車科技(603197/SH)が5.7%高、寧波旭升汽車技術(603305/SH)が5.3%高で引けた。テスラ社のEV販売を巡り一部のブローカーは、「売上高は10年で40倍」と予測している。テスラ株は昨夜の米株市場で一時24%上昇し、上場来高値更新を続けた。

外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が3.87ポイント(1.70%)高の231.33ポイント、深センB株指数が14.47ポイント(1.61%)高の913.50ポイントで終了した。

【亜州IR】《FA》

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