企画展「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」江戸東京博物館で

2019年12月15日 10:15

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 企画展「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」が、2020年1月2日(木)から2月16日(日)まで、東京都江戸東京博物館にて開催される。

■徳川将軍と江戸文化

 約260年の長きにわたり続いた江戸時代。天下泰平の世をもたらした歴代将軍は、たとえば初代徳川家康が書画をたしなむのみならず印刷事業の育成も手がけたように、自ら文化人であると同時に、文化を育む側面も持ちあわせていた。

 「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」では、德川宗家に伝わる歴代将軍の書や絵画をはじめ、幕府御用絵師であった狩野派が描いた絵画作品など、江戸時代の豊かな文化を示す作品を展示。芸術・学問などにおける将軍の果たした役割に光をあてる。

■狩野派絵画などを展示

 三代家光は、参勤交代制度や外交の体制などを整えて幕政の基礎を確立するだけでなく、絵画や漆工など多彩な分野にわたる芸術家を支援・育成した。狩野派の絵師が活躍したのはその1例だ。本展では、一行書《雪月花》や狩野探幽の筆による《武州州学十二景図巻》などを展示し、江戸美術と将軍の関わりを紹介する。

■儒学や科学の振興

 江戸時代を通して儒学思想や科学の振興に注力した歴代将軍。とくに、五代綱吉は「生類憐みの令」を発布するなど儒学を政治へと積極的に反映させ、八代吉宗は享保の改革の一環として実学を奨励し、科学の発展へと繋げた。そうした儒学思想と科学の発達が、一行書《思無邪》などからうかがえるだろう。

■過去へのまなざし

 十一代家斉は約半世紀にわたって世を治め、その平安のうちでは町人文化の最盛期である「化政文化」が花開いた。この時代には、『東照宮御実紀』をはじめ幕府公式の史書や、古宝物図録集『集古十種』などの編纂が始まる。会場の終盤では、そのような過去を顧みる事業にゆかりの深い《徳川家斉像》や『集古十種』を展示する。

■詳細

 企画展「天下泰平~将軍と新しい文化の創造~」
会期:2020年1月2日(木)~2月16日(日)
会場:東京都江戸東京博物館
住所:東京都墨田区横網1-4-1
時間:9:30~17:30(土曜日は19:30分まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:1月6日(月)・27日(月)、2月3日(月)・10日(月)
観覧料:一般 600円(480円)、大学生・専門学校生 480円(380円)、中学生(都外)・高校生・65歳以上 300円(240円)、中学生(都内)・小学生以下 無料
※ 企画展は常設展観覧料で観覧可
※いずれも税込
※( )内は20名以上の団体料金
※1月2日(木)・3日(金)は常設展観覧料が無料

【問い合わせ先】
東京都江戸東京博物館
TEL:03-3626-9974(代表)

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連記事