NYの視点:FED調査、少なくとも今後半年間金利据え置き予想

2019年12月11日 08:11

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記事提供元:フィスコ


*08:11JST NYの視点:FED調査、少なくとも今後半年間金利据え置き予想
米連邦準備制度理事会(FRB)は10日から11日にかけて連邦公開市場委員会(FOMC)を開催している。開催を前に経済専門局CNBCが実施した調査結果で、対象となったファンドマネジャー、ストラティジスト、エコノミストを含む43人の回答者全てが12月FOMCで、FRBが金利を据え置くと見ている。

2020年の追加利下げを予想している市場関係者は50%に満たない。FOMCは少なくとも2020年の夏まで金利を据え置くと見ている。ただ。利下げの時期は平均で6月で、今後、6カ月間、金利据え置きが大半の予想。利上げ予想は回答者の5%。

経済に関しては強い年末商戦が予想されているほか、景気後退の確率予想が前回の34%から26%げ低下し6月来で最低となったことは好感される。ただ、2020年の成長予想は大きく分かれる。レンジは‐0.5%から+3%。米中貿易の行方次第ということか。経済成長やインフレの見通しリスクは依然下方に傾斜しており、将来の利下げの可能性は依然あるとのコメントも見られる。

米中貿易協議に関しては、61%近くが年内に限定的な合意が成立されると見ていることが分かった。また、57%が米国政府が今後2年間、対中追加関税を発動しないと楽観視していることも明らかになった。一方で、万が一、予想外に関税が発動された場合は、ネガティブサプライズとなり、市場に大幅な悪影響を与えかねないことは懸念される。

■12月FOMC
据え置き:100%

■2020年のFF予想
1.46%(2018年12月:2.99%)

■来年の金利予想
利下げ:43%
利上げ:5%

■GDP見通し
2020年:−0.5%− +3%レンジ

■米国による対中関税
米中が何らかの合意:61%
今後2年間米国は対中関税発動しない:57%

■景気後退確率
26%(34%前月、6月来で最低)

■成長のリスク
保護主義
世界経済の弱さ《CS》

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