レッグウォーマーで脚を温めれば仕事の効率がアップ 岡本が実験

2019年12月10日 14:14

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レッグウォーマー着用時と非着用時における脳内の血液量の違い。暖色系の色が濃いほど血液量が多い(画像:岡本の発表資料より)

レッグウォーマー着用時と非着用時における脳内の血液量の違い。暖色系の色が濃いほど血液量が多い(画像:岡本の発表資料より)[写真拡大]

 冬の寒い時期にレッグウォーマーを着用し膝から足首を温めれば、気持ちが明るくなり、計算や記憶、判断の能力がアップする―。そんな実験結果を、靴下製造・販売の国内最大手、岡本(大阪市西区)が9日公表した。

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 同社では、東レや東洋紡などと共同開発した特殊保温・発熱素材を使ったレッグウォーマー「まるでこたつ」を製造、販売。オフィスでの足冷え対策として人気となっていることから、「レッグウォーマーの温め効果が仕事のパフォーマンスを向上させるのではないか」との仮説を立て、実証実験を行った。

 古賀良彦・杏林大名誉教授の監修で行われた実験は、20代~30代の健康な女性14人を対象に実施。レッグウォーマーを着用している状態と着用していない状態で、計算や記憶が必要な問題を解いてもらい、心理状態やパフォーマンス、脳活動について検証を行った。

 その結果、レッグウォーマーを着用して計算を行うと、着用していないときに比べて脳の前頭葉の血液量が増加。前頭葉全体の働きが活性化した。解けた問題も、着用時のほうが多かった。

 気分やストレスを測定するアンケート結果でも、着用すると「明るい」「自信が持てる」「幸せ」などのポジティブな気持ちが高まり、「頭の回転が速い」「注意力がある」といった実感も得られることがわかった。また、ネガティブな感情も弱まり、ストレスが低減されるという結果も得られた。

 これらの結果から、レッグウォーマーを着用することで、脳の血液量が増加し活性化。ポジティブな気持ちになり、計算や記憶、判断力も顕著に向上すると結論づけた。

 この結果について、古賀名誉教授は「レッグウォーマーのような手軽な方法で、生産性の向上が得られることを明らかにしたのは、画期的な成果だ。『頭寒足熱』という言葉があるが、足をほどよく温めることで自律神経のバランスが整い、心身の機能が最適に保たれると考えられる」などとコメント。

 岡本では「オフィスで足の冷えを感じている女性は、ぜひレッグウォーマーを着用して、仕事の能率をアップさせてほしい」としている。

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