概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値下がり、米中対立の警戒感が再び強まる流れ

2019年11月29日 09:21

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記事提供元:フィスコ


*09:21JST 概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値下がり、米中対立の警戒感が再び強まる流れ
【ブラジル】ボベスパ指数 108290.09 +0.54%
28日のブラジル市場は小幅続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比582.34ポイント高(+0.54%)の108290.09で取引を終えた。107148.00から108333.00まで上昇した。

売りが先行した後は上げ幅をじりじりと拡大させた。通貨レアルの下げ止まりが支援材料となり、ブラジル株への買いが継続した。ブラジル中央銀行によるドル売り・レアル買いの為替介入が奏功したもようだ。一方、指数の上値は重い。この日の米国市場が感謝祭で休場となったため、積極的な買いは手控えられたもようだ。

【ロシア】MICEX指数 2929.05 -0.05%
28日のロシア株式市場は3日続落。主要指標のMOEX指数は前日比1.48ポイント安(-0.05%)の2927.57で取引を終了した。2931.48から2911.80まで下落した。

おおむねマイナス圏で推移し、終盤に下げ幅を縮小させた。非鉄金属などの下落が指数の足かせに。外部環境では、香港問題をめぐる米中対立の激化懸念が高まっていることが圧迫材料となった。また、この日は米国市場が感謝祭の祝日で休場となるため、慎重ムードも強い。

【インド】SENSEX指数 41130.17 +0.27%
28日のインドSENSEX指数は小幅続伸。前日比109.56ポイント高(+0.27%)の41130.17、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同50.45ポイント高(+0.42%)の12151.15で取引を終えた。

おおむねプラス圏で推移し、終盤に上げ幅を再び拡大させた。外国人投資家(FII)の買い越しが指数をサポート。FIIはこの日までに7日連続の買い越しとなった。また、米中通商協議の進展期待なども引き続き支援材料となった。

【中国本土】上海総合指数 2889.69 -0.47%
28日の上海総合指数は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比13.50ポイント安(-0.47%)の2889.69ポイントと続落した。

米中対立の警戒感が再び強まる流れ。トランプ米大統領は日本時間28日朝、「香港人権・民主主義法案」に署名し、同法は成立した。中国が香港に高度の自由を保障する「一国二制度」を守っているかどうかについて、米国務省に毎年の検証を求める同法は、香港の民主化デモを支持し、中国政府の介入をけん制する狙い。これを受け中国外交部は、「内政干渉だ」と猛反発した。報復措置を辞さない考えを改めて示している。ただ、大きく売り込む動きはみられない。直近で公表された企業利益の成長鈍化を受け、当局が追加の景気テコ入れ策を打ち出すとの思惑が広がっている。《CS》

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