ジェイエスエスは戻り試す、20年3月期増収増益予想で2Q累計順調

2019年11月21日 07:16

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ジェイエスエス<6074>(JQ)はスイミングスクールを全国展開し、スイミングスクール特化型企業では首位の施設数を誇っている。20年3月期は会員定着率改善などで増収増益予想である。第2四半期累計の進捗率は概ね順調だった。通期も収益拡大を期待したい。株価は小動きだが徐々に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。

■スイミングスクール運営首位

 スイミングスクールを直営と受託で全国展開している。19年3月期末の事業所数は直営63カ所、受託21カ所、合計84カ所(うちコンパクトプール15か所)である。スイミングスクール特化型企業では首位の施設数を誇っている。

 19年3月期末の会員数は、子供会員が8万6801人(うち選手・育成5727人)、大人会員が1万1601人、合計が9万8402人である。なお育成選手実績として、瀬戸大地選手や渡部香生子選手など多くのオリンピック出場選手を輩出している。

 スクール事業の強みには、総合フィットネスクラブとの比較で景気に左右され難いという点がある。入会から四泳法習得まで2~3年の安定した在籍が期待され、ベビーからの入会や選手コースへの進級で長期在籍の可能性も高まる。大人会員は高齢者が中心で、生涯スポーツ化も期待される。

 収益拡大に向けた施策として、世界レベルを目指す選手・育成コースの会員数拡大、水泳インストラクター養成講習会開催など人材育成、独自の多段階進級システムや顧客満足度向上による退会防止、会員向けグッズ販売やグループ外スクール向けスイミング用品販売の拡大、水中健康運動器具の開発、キッズ体育の強化、イニシャルコスト・ランニングコストを軽減するコンパクトタイプのスイミングクラブの展開などを推進している。自社開発の水中バイクを使ったプログラム(特許出願中)の展開も準備を進めている。

■20年3月期増収増益予想で2Q累計順調

 20年3月期非連結業績予想は、売上高が19年3月期比2.4%増の89億42百万円、営業利益が6.9%増の5億04百万円、経常利益が3.2%増の5億01百万円、純利益が0.5%増の3億19百万円としている。配当予想は2円50銭増配の17円50銭(第2四半期末8円75銭、期末8円75銭)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比0.7%減の44億21百万円、営業利益が4.3%増の2億56百万円、経常利益が3.3%増の2億55百万円、純利益が8.1%増の1億69百万円だった。微減収だが売上原価の減少で営業増益だった。なお全事業所の会員数は0.1%増の10万2572名となった。在籍者が回復基調となった。

 通期は会員定着率改善、着実な新規出店、商品販売拡大などで増収増益予想としている。第2四半期累計の進捗率は売上高49.4%、営業利益50.8%と概ね順調だった。通期も収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回

 株主優待制度は毎年3月31日および9月30日の年2回、1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。保有株式数に応じて優待券(詳細は会社HP参照)を贈呈する。

■株価は戻り試す

 株価は小動きだが8月の直近安値圏から徐々に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。11月20日の終値は621円、今期予想PER(会社予想のEPS79円49銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の17円50銭で算出)は約2.8%、前期実績PBR(前期実績のBPS707円73銭で算出)は約0.9倍、時価総額は約25億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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