買い戻し中心ながらもセンチメントは明るい【クロージング】

2019年11月7日 16:08

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:08JST 買い戻し中心ながらもセンチメントは明るい【クロージング】
7日の日経平均は3日続伸。26.50円高の23330.32円(出来高概算12億6000万株)で取引を終えた。米中通商協議を巡っては、米政府高官が「第1段階」の合意の署名が12月にずれ込む可能性があると報じられたことで、米中摩擦解消への期待感がやや後退。また、指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>に売りが先行したこともあり、日経平均は小幅に反落して始まった。しかし、決算がピークを迎える中でオリンパス<7733>が強い値動きをみせたほか、ファーストリテ<9983>の上昇等も日経平均を下支えする格好。その他、ザラ場に決算を発表したトヨタ<7203>が買われるなど、決算を手掛かりとした物色が目立つ格好となった。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり値下がり数は拮抗。セクターでは、精密機器、その他金融、非鉄金属、小売、医薬品、鉱業、電気機器がしっかり。半面、海運、鉄鋼、石油石炭、パルプ紙、ゴム製品、ガラス土石が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、オリンパス、ファーストリテのほか、アドバンテスト<6857>、リクルートHD<6098>、中外薬<4519>、東エレク<8035>が堅調。一方で、ソフトバンクG、ダイキン<6367>、信越化<4063>が冴えない。

ソフトバンクGの影響が警戒されていたが、日経平均は小幅ながら3日続伸となるなど、底堅い相場展開が続いている。足元でのギャップスタートで日経平均は23000円を回復していることもあり、調整局面では買い戻しのほか、押し目買い姿勢も意識されやすいところであろう。米中摩擦解消への期待感が後退し、ソフトバンクGの決算を受けた下落影響の中での底堅さであり、買い戻し中心ながらもセンチメントは明るいだろう。

来週まで決算ピークとなり、積極的な売買は手控えられそうだが、底堅さが意識される中では、決算通過後はアク抜けを意識した売買に広がりがみられてくる可能性もありそうだ。ソフトバンクGについても結局は戻し切れなかった格好だが、嫌気売りが向かう中で直近安値を割り込まなかったことから、リバウンドを意識したスタンスも徐々に高まりやすいだろう。《CN》

関連記事