1日の中国本土市場概況:上海総合1.0%高で4日ぶり反発、金融株が相場けん引

2019年11月1日 16:55

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記事提供元:フィスコ


*16:55JST 1日の中国本土市場概況:上海総合1.0%高で4日ぶり反発、金融株が相場けん引
1日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比29.14ポイント(0.99%)高の2958.20ポイントと4日ぶりに反発した。上海A株指数も上昇し、30.57ポイント(1.00%)高の3099.28ポイントで取引を終えている。

海外マネーの流入が意識される流れ。株価指数を開発・算出するMSCIは今月、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を再度引き上げる。中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、香港経由の本土株売買が前日まで6営業日連続の大幅買い越しだった。10月の純流入額は320億人民元を超えたことが判明している。

米中通商協議を巡っては、米メディアが10月31日、「中国の高官は、米国との包括的で長期的な合意に疑念を抱いている」と報道。不透明感が再燃したものの、通商合意の第1段階(全体の60%)は署名合意できるとの見方が優勢だ。中国商務部は10月31日、「米中の通商交渉担当リーダーは11月1日に再び電話協議する」とコメントしている。

取引時間中に民間が公表した10月の財新・中国製造業PMIは予想に反し前月から上向き、2017年2月以来の高水準を回復した。他方、中国国家統計局などが前日に発表した同月の製造業PMIは、予想以上に悪化し、景況判断の境目となる50を6カ月連続で割り込んでいる。

金融株が相場をけん引。招商銀行(600036/SH)が3.1%高、中国平安保険(601318/SH)が2.2%高で引けた。不動産株も高い。大手の保利地産(600048/SH)が2.9%上昇している。中国指数研究院が公表した最新データにより、多くのデベロッパーが多くの事業用地を10月に手当したことがわかった。不動産市況が底入れするとの見方につながっている。消費関連株もしっかり。業績が好調な家電メーカー中国大手の海爾智家(600690/SH)が8.5%高と続伸した。自動車株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株、素材株なども買われている。

外貨建てB株も値上がり。上海B株指数が1.46ポイント(0.56%)高の261.99ポイント、深センB株指数が8.02ポイント(0.89%)高の906.94ポイントで終了した。

【亜州IR】《FA》

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