本の目次の作り方【出版社をやってみて分かった「本と企画のつくり方」】

2019年10月2日 08:39

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記事提供元:biblion

 【第7回】この連載では、本Webサイト「biblion」も運営している出版社(株式会社masterpeaceと申します)でこれまで100冊ほどの書籍企画・編集・発行をお手伝いさせていただいた筆者(代表兼編集者をやっております)が、自社でお手伝いさせていただいた企画やプロジェクトの経験からお伝えできる範囲で「シンプルな本づくりのポイント」をお話させていただきます。

本の目次の作り方【出版社をやってみて分かった「本と企画のつくり方」】

 前回までは、テーマの絞り方と本を手に取ってもらうためのアプローチ、本づくりの流れとスケジュール、お金の話についてお伝えしてきました。
 今回の記事では、目次の作り方についてご紹介します。
 1.目次=本の構成
 2.目次の構成例
 3.目次作りの進め方
 4.目次作りのポイント

目次=本の構成

 本を作るとき、最初に取り掛かることが目次作りです。本作りにおいて、目次を考えるということは、全体の構成を考えるということになります。
 目次とは原稿作成における羅針盤のようなものです。「こんなテーマで本を書きたい!」と思っていても、目次(=構成)を事前にしっかり整理しておかないと、今書いているページではどこまでを説明するべきなのかが分からなくなることが多くあります。結果、執筆が止まってしまったり、何度も同じようなことを書いてわかりづらくなってしまったりといったことになりかねません。最初に目次を考え、本の構成がイメージできていれば、原稿の執筆はとてもやりやすくなります。

 目次は本作りにおいてとても重要な役割を果たしますが、最初から完璧な目次を作ろうとする必要はありません。原稿を書いてみないとわからないことも多いからです。「まずはこういうことを言わなくてはいけないな」「こういう要素も合った方がいいな」という感じで、頭の中にあるアイデアを書き出すイメージで行っていきます。
 実際に執筆を始めると、「この部分は不要だったな」とか「ここは最初に持ってきた方が流れがよくなるな」といった気づきがたくさん出てくると思いますので、後から修正して問題ありません。

目次の構成例

 目次の構成は、どの本も基本的には同じで、「前付(はじめに)」と「本編」、「後付(おわりに)」があります。
 前付は、本文に入る前の導入を担う文章で、その本の大まかな内容を紹介するものです。「本書が誰に向けたものか」「どういう内容か」「本書を読むことでどういうことになるか」を導入として伝えられるような内容にしましょう。
 後付は、書籍を読み終えた方に向けたメッセージと考えてよいでしょう。後付が付くことで、読後感が良くなり、一冊の本として締まった仕上がりになります。「最後まで読んでくれた読者への感謝」「制作にあたっての謝辞」「これからの広がり・展望」などが書かれることが多いですが、必ずこう書かねばならないという決まりはありません。
 前付、後付以外にも、「プロローグ(序章)」、「エピローグ」、「巻末付録」を付けることもできるので、入れるかどうかを考える必要があります。

 さらに、本編の中の構成として、「章」と「節」が存在します。章は、書籍をテーマで区切る役割を持ちます。節は、章をさらに細かく区切るものです。
 次の目次案は、本連載の企画段階の目次です。1章の中に、5つの節が登場していますね。章や節を適切に設けることで、著者さんは書くべきことが明確になり、読者は何について書かれているかをわかりやすく理解することができます。
 (5552)

 視覚的に見ると、「章」は本文とは別ページの扉として、「節」は本文と同じページに本文より大きな文字サイズで入るイメージです。
 次の画像は、弊社で出版している実際の書籍です。右ページが扉、左ページが節と本文になります。
 (5570)

目次作りの進め方

 まずは、章(大見出しレベル)を固めます。最初から章を考えるのではなく、書きたい要素を箇条書きでどんどん書いていき、書き出したものをグルーピングして整理することで章分けができます。書き出した要素はそのまま節(小見出しレベル)になります。
 要素を書き出すときに、文章までを整える必要はありません。具体的にどういうことを書きたいのかをイメージしながら、後で読み返したときに何を考えていたのかがわかるように書くことが大切です。後で執筆を進めながら、見出し校正も精査できますので、まずは何でも書き出すと漏れなく入れ込むことができます。

 この時点では、それぞれの章がどれくらいの文字量になるかは細かく考えなくても問題ありません。雑誌や企画段階でしっかり詰めている書籍の場合は、「何ページから何ページまではこの章、この節」という具合に、章・節ごとに何ページ必要かを予め決められていますが、まずは文章量は考えず要素だけ洗い出すことで、「本作りに必要な最低限の目次」が完成します。

 さて、目次作りを終えたら、一晩寝かして再度推敲しましょう。冷静な目線で、書き出した目次で言いたいことが伝わるのか、流れがスムーズか、抜けている要素がないかを確認するとよいでしょう。

目次作りのポイント

 目次作りの段階で、精度にこだわって長い時間をかける必要はありません。書籍全体のイメージがある程度ついたら、まずは原稿を書き出してみましょう。
 原稿を書き進めたら、章としてのボリュームのバランスを見てみます。極端に長すぎる、または短すぎる章があれば、構成を調整してバランスをとる必要があります。例えばですが、長すぎる章は内容を分割することができないか、短すぎる章は別の章に合体できないかなどを考え、ボリュームを整えます。
 構成も量も、後で調整できるものなので、最初から完成品を作ろうと気負わず、まずは手を動かしてみることが、効率よく原稿を完成させることにつながります。

 今回は、目次作りについてお話しました。次回は、タイトルの決め方についてご紹介します。

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