仏裁判所、ダウンロード購入のゲームを中古販売する権利があると判断

2019年9月21日 20:43

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記事提供元:スラド

 フランス・パリ大審裁判所が17日、ダウンロード版(デジタル版)ゲームの購入者にそのゲームを中古として売る権利があるとの判断を示したそうだ(UFC-Que Choisirのブログ記事The Next Webの記事Windows Centralの記事)。

この裁判はフランスの消費者保護団体UFC-Que Choisirが4年前、Steamのゲームを中古として販売することが禁じられているのは不当だとしてValveを訴えていたものだ。物理メディアで販売されているゲームとは異なり、デジタル版ゲームの中古販売はこれまで認められていなかった。判決ではゲームのコピーをダウンロード購入した場合であっても、購入者が(購入本数分のコピーを)中古として販売することをValveは禁止できないことが明示されているという。

UFC-Que Choisirはこの裁判で、Steamの利用規約に含まれる不当な条項を他にも指摘しており、判事は14項目について不当であることを認めたそうだ。今回の判決が確定した場合、Valveはユーザーの求めに応じたSteamウォレット残高の返金が必要となり、ユーザー生成コンテンツの使用権がValveに自動で認められることはなくなる。また、ベータ版を含めValveのプラットフォームやコンテンツの利用でユーザーが損害を受けた場合はValveが責任を負う必要が出てくるとのこと。

Valveは3か月以内の利用規約改訂を命じられているが、判決を不服として上訴する計画を示しており、決着までにはまだ時間がかかるようだ。

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