タカラレーベン Research Memo(7):魅力的な分配金利回りを提供、利益分配金利回りが高いのが特徴

2019年9月11日 15:37

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記事提供元:フィスコ


*15:37JST タカラレーベン Research Memo(7):魅力的な分配金利回りを提供、利益分配金利回りが高いのが特徴
■ベンチマーキング

タカラレーベン・インフラ投資法人<9281>は投資主還元策として年2回、半年ごとに高水準の分配金の支払いを予定している。1口当たり予想分配金(利益超過分配金を含む)は2019年11月期3,307円、2020年5月期3,612円、2020年11月期3,231円を予想している。既述のとおり、5月期の予想分配金が11月期より高いのは、現在の保有発電所に基づけば5月期の方が11月期より発電量が多いためである。2019年7月30日の投資口価格116,900円に基づく分配金利回りは、年換算で5.92%(2019年11月期と2020年5月期の分配金合計を投資口価格で割って計算)である。同投資法人では、これまで毎期、期初の予想を上回る分配金を実現していることから、今後も分配金増額への期待が大きい。

同投資法人では、利益を超えた金銭の分配(利益超過分配金、すなわち出資の払戻し)よりも、当期純利益に基づく分配金(利益分配金)の増加を重視している。つまり、利益超過分配金を抑制し、効率的な再投資を重視している。その結果、2019年7月30日現在の利益分配金利回りは5.36%で上場インフラファンド6銘柄の中で最も高く、平均の3.47%を大きく上回っている。利益超過分配金は投資家にとっては自分の出した資金の戻りに過ぎないため、投資法人が稼いだ部分である利益分配金が多い方を好む投資家は多いと見られる。さらに、同投資法人がJCRよりA−(安定的)との格付を取得していることは、投資家の安心感にもつながるだろう。こうしたことが評価されて、2019年5月末現在で、投資主として40社の金融機関(金融商品取引業者を含む)が15.5%の投資口数を保有しており、他の投資法人における平均8.3%を大きく上回る結果になっていると考えられる。

同投資法人の基本方針にあるように、インフラファンドの活動が社会貢献につながっている。今後、インフラファンドに対する投資家の理解が深まるに伴い、当面は低金利環境が続くと予想されるなかで、現在2.5%の東証1部上場株式の配当利回り、3.74%のJ-REITなどの他の金融商品の利回りに比べても、魅力的な水準の分配金利回りを提供する同投資法人がさらに注目されると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)《SF》

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