「リーバイス」原宿にアジア最大の旗艦店 10万円オーダージーンズも展開

2019年7月29日 21:03

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パーソナライゼーション(個性化)施策をさらに強化する

パーソナライゼーション(個性化)施策をさらに強化する[写真拡大]

 ジーンズ「Levis(リーバイス)」を展開する米リーバイ・ストラウスは7月26日、東京都渋谷区に旗艦店「リーバイス原宿フラッグシップストア」をオープンした。1999年に原宿・明治通りに開店した日本第1号店「リーバイスストア原宿」を統合、売り場面積は約527平方メートルでアジア最大級となる。

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 日本法人のリーバイ・ストラウス ジャパン本社も同じ建物に移転し、1階から3階を店舗、4階をショールーム(8月5日オープン)、5階から8階をオフィスとする。ジーンズブランドはファストファッションに押され不振だが、リーバイ・ストラウスは米国で34年ぶりに再上場を果たし、日本事業も5年連続で増収。旗艦店を拠点にさらなる拡大を図る。

 ファッション発信地である原宿エリアでの旗艦店オープンについて、リーバイ・ストラウス社のチップ・バーグCEO(最高経営責任者)は「日本法人の収益が健全で、消費者はデニムカルチャーに造詣が深い。日本は世界の中で3本の指に入るマーケットでもあり、大型投資は当然」とコメントする。バーグCEOは米国での再上場を果たした立役者である。

 リーバイ・ストラウスジャパンの2018年11月期単体決算は売上高144億円(前年比11%増)、営業利益6.2億円(同64%増)、ファッション不振の中で健闘。ジーンズを中心にトップス、レディースが好調で今期も増収基調を維持している。

 旗艦店は売り場面積の広さだけでなく、さまざまな付加価値サービスを発信していく。3階ではアジア初となるビスポーク対応のジーンズ「ロット・ナンバーワン」を導入。顧客一人ひとりの体型に合わせて型紙を起こし、生地やレザーパッチ、リベット、ボタンなどを指定しながら、世界に一本だけのリーバイスを作れる。ロンドン、パリ、ニューヨーク、サンフランシスコに続く世界5店舗目の導入。同店では日本に2人だけというマスターテーラーが全工程を手作業で行う。価格は10万円から。

 店内商品をカスタマイズする「テーラーショップ」、Tシャツをカスタマイズする「プリントショップ」も常設し、リーバイスのパーソナライゼーション(個性化)サービスをすべて取り扱う、日本唯一のショップとする。

 オープンを記念して、同店限定の日本語表記の「501」を発売するほか、8月まで4週間にわたりインストアライブも開催予定。低価格商品とECが台頭する市場で、あえてリアル店舗にこだわるリーバイス。今後が注目される。

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