16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ23ドル安、米中貿易摩擦を巡る懸念が再燃

2019年7月17日 07:50

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記事提供元:フィスコ


*07:50JST 16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ23ドル安、米中貿易摩擦を巡る懸念が再燃
■NY株式:NYダウ23ドル安、米中貿易摩擦を巡る懸念が再燃

米国株式相場は下落。ダウ平均は23.53ドル安の27335.63、ナスダックは35.39ポイント安の8222.80で取引を終了した。複数の主要企業決算を受け、寄り付き後から揉み合う展開となった。トランプ大統領が貿易摩擦を巡る中国との合意に向けた道のりは長く、中国製品に新たな関税を課す可能性を示唆したほか、原油相場の下落が嫌気され、軟調推移となった。セクター別では、運輸や資本財が上昇する一方で半導体・半導体製造装置やエネルギーが下落した。

多くの金融決算が発表され、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)は上昇、ウェルズ・ファーゴ(WFC)やシティ・グループ(C)が下落した。原油相場の下落を受けて、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が下落。宅配ピザ会社のドミノ・ピザ(DPZ)は、米既存店売上高が予想を下回り軟調推移。一方で、食材宅配サービスのブルーエプロン(APRN)は、代替肉食品メーカーであるビヨンド・ミート(BYND)の商品を利用した限定メニューを発表し急騰となった。

航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は、マーケット終了後に4-6月期決算を発表し、一株利益、営業収入ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

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■NY為替:ドル強含み、米6月小売売上高は予想を上回る

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円92銭から108円38銭まで上昇し、108円25銭で引けた。市場予想を上回った米国の6月小売売上高を受けた米債利回りの上昇に伴うドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1224ドルから1.1202ドルまで下落し、1.1208ドルで引けた。ユーロ・円は、121円10銭まで下落後、121円53銭まで反発した。米国とイランの緊張が緩和し、リスク回避の円買いが後退した。ポンド・ドルは、1.2439ドルから1.2397ドルまで下落した。英国の合意ない欧州連合(EU)からの離脱への警戒感を受けたポンド売りが活発となった。ドル・スイスは、0.9867フランから0.9894フランまで上昇した。


■NY原油:大幅続落で57.62ドル、地政学的リスク低下で供給不安和らぐ

NY原油先物8月限は大幅続落(NYMEX原油8月限終値:57.62 ↓1.96)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-1.96ドルの57.62ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは57.07ドル−60.06ドル。6月の米小売売上高が市場予想を上回ったことを好感して、原油先物は一時60.06ドルまで買われたが、米国とイランの二国間の緊張状態は多少緩和されたことから供給不安は後退し、ポジション調整的な売りが広がった。トランプ米大統領が「自分が望めば中国からの輸入品に追加課税を課すことができる」と述べたことも嫌気された。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.99ドル -0.23ドル(-0.79%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.43ドル 0.00ドル(0.00%)
ゴールドマン・サックス(GS)215.52ドル +3.94ドル(+1.86%)
インテル(INTC) 49.17ドル -0.95ドル(-1.90%)
アップル(AAPL) 204.50ドル -0.71ドル(-0.35%)
アルファベット(GOOG) 1153.58ドル +3.24ドル(+0.28%)
フェイスブック(FB) 203.84ドル -0.07ドル(-0.03%)
キャタピラー(CAT) 139.09ドル -0.55ドル(-0.39%)
アルコア(AA) 23.32ドル +0.15ドル(+0.65%)
ウォルマート(WMT) 114.76ドル -0.22ドル(-0.19%)
スプリント(S) 7.22ドル +0.11ドル(+1.55%)《SF》

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