関連記事
シュッピン Research Memo(2):カメラ新製品を巡る思惑で中古カメラの利益率が低下し、増収ながら減益で着地
*15:12JST シュッピン Research Memo(2):カメラ新製品を巡る思惑で中古カメラの利益率が低下し、増収ながら減益で着地
■業績の動向
1. 2019年3月期決算の概要
シュッピン<3179>の2019年3月期決算は、売上高34,608百万円(前期比11.9%増)、営業利益1,444百万円(同6.0%減)、経常利益1,433百万円(同5.8%減)、当期純利益982百万円(同8.8%減)と増収・減益となった。
同社は第3四半期の帰趨が明らかになった2019年1月8日付で通期の業績見通しを下方修正したが、最終的にはその修正予想を若干上回って着地した。
下方修正した理由は主としてカメラ事業だ。同社の主戦場であるレンズ交換式カメラの領域では、一眼レフからフルサイズのミラーレスカメラへのシフトが進みつつある。この分野ではソニー<6758>が先行し、一眼レフカメラにおける2強(ニコン<7731>、キヤノン<7751>)は2018年秋からフルサイズ・ミラーレスカメラを投入した(発表は2018年春)。これに反応して消費者は買い控えや様子見となり、新品カメラの販売が鈍化した。こうした状況を受けて同社は中古カメラの拡販で売上を作るべく、中古カメラの調達と、販促を強化した。こうした事情は業界全体に共通であり、中古カメラの仕入価格(買取価格)が上昇し、利益を圧迫した。これが下方修正の背景及び直接の要因だ。
売上高は、最終的に、筆記具事業を除いた3事業で前期比増収を確保し、前期比3,687百万円の増収となった。利益面では、売上総利益率が前期の16.5%から2019年3月期は16.2%に0.3%ポイント低下した。この結果売上総利益は前期比507百万円の増益にとどまった。販管費は人件費や販促費、店舗リニューアル費用等の増加により前期比600百万円の増加となった。これらの結果、営業利益は前期比92百万円減益の1,444百万円で着地した。
以上のような2019年3月期決算であったが、弊社では悲観する必要はないと考えている。まず、今回の下方修正をもたらした要因は構造的なものではなく、一過性の要因に過ぎないということだ。利益圧迫の直接の要因となった中古カメラの買取価格についても、第2四半期(7月−9月期)、第3四半期(10月−12月期)の高値圏から第4四半期(1月−3月期)には上昇前の水準にまで戻り、中古カメラ事業の利益率は従前の状態に回復してきている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)《ST》
スポンサードリンク

