学研HD Research Memo(3):教育分野では3セグメントがそろって減収減益

2019年7月8日 15:03

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記事提供元:フィスコ


*15:03JST 学研HD Research Memo(3):教育分野では3セグメントがそろって減収減益
■学研ホールディングス<9470>の業績の動向

2. 教育分野の動向
(1) 教育サービス事業
教育サービス事業は売上高15,137百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益543百万円(同9.7%減)で着地した。

学研教室事業は、教室数や生徒数の減少傾向に底打ち感が出てきたものの、生徒の学力確認テストをアセスメントテストに移行した影響から減収となった。利益面では運営費の削減の諸施策が奏功し、営業利益は増益となった。

進学塾事業は、事業全体で見れば校舎統廃合による生徒数減少により売上高は減収となった。利益面では減収に加えて校舎開設費用や労務費の増加により減益となった。同社の進学塾事業はターゲット層や指導方法(集団・個別)が異なる子会社を多数傘下に抱えているが、今第2四半期決算では子会社間で業績の二極化が進展した。進学実績や指導法などで特長が明確な子会社は業績が堅調な一方、明確な強みを打ち出せず、競合との差別化ができていない子会社は苦戦している状況だ。

(2) 教育コンテンツ事業
教育コンテンツ事業は売上高16,450百万円(前年同期比6.6%減)、営業利益841百万円(同24.2%減)と減収減益で着地した。

出版事業は、学習参考書やムックの売上減少や定期誌の縮小の影響で減収となった。利益面では減収要因に加えて、学習参考書の改訂費用が増加し、減益となった。

出版事業の収益源である学習参考書は、2020年度からの学習指導要領の大改訂を控えて、内容の改訂作業を進めている最中にある。2019年9月期はその直前期に当たるため、程なく旧版となる現行の参考書の販売を抑制したことも販売減につながった。ムックについてはヒット作を生み出せるかどうかが収益に大きく影響するが、今第2四半期は前期に比べ目立ったヒット作がなかった。

出版以外の事業については、(株)TOKYO GLOBAL GATEWAY(東京都英語村。以下、TGGと略す)の開業や知育玩具のヒット、学研プライムゼミの会員増などの要因から売上高は増収となった。利益面では、TGG本格稼働に伴う費用増という減益要因はあったものの、学研ゼミ撤退による損失減少や、文具・玩具及び学研プライムゼミの収益改善により、営業損失は前年同期から縮小した。

(3) 教育ソリューション事業
教育ソリューション事業は売上高11,039百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益754百万円(同25.1%減)と売上高は横ばいながら、大幅減益で着地した。

幼児教育は、幼児教室の会員数の減少があったものの、園舎の建替えや教師用ユニフォーム販売が伸長したことにより売上高は増収となった。利益面では幼児教室の教材原価の上昇や物販にかかる物流費の増加により減益となった。

学校教育では、中学校における道徳教科書の採択があったが、前年の小学校と比較すると学年数が半分(6年に対して3年)となる影響で販売部数が減少し減収となった。採択シェアも前回から低下した。利益面では、減収の影響に加え原価の上昇があり減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)《MH》

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