24日の米国市場ダイジェスト:NYダウ8ドル高、イランへの追加制裁発動を懸念

2019年6月25日 07:47

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記事提供元:フィスコ


*07:47JST 24日の米国市場ダイジェスト:NYダウ8ドル高、イランへの追加制裁発動を懸念
■NY株式:NYダウ8ドル高、イランへの追加制裁発動を懸念

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は8.41ドル高の26727.54、ナスダックは26.01ポイント安の8005.70で取引を終了した。主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催を週末に控えて、米中首脳会談での貿易摩擦解消への期待が強まり、買いが先行。その後は、トランプ政権がイランへの追加経済制裁を発表し、地政学リスクへの懸念から小動きとなった。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や電気通信サービスが上昇する一方で、運輸や耐久消費財・アパレルが下落した。

バイオ医薬品のブリストル・マイヤーズ(BMY)は、同業のセルジーン(CELG)との740億ドルで買収計画完了に向けてセルジーンの主力医薬品の1つを売却することを決定し、成長減速への懸念から下落。自動車販売のカーマックス(KMX)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け軟調推移。一方で、カジノ運営のシーザーズ・エンターテイメント(CZR)は、同業エルドラド・リゾーツ(ERI)と86億ドルで身売り合意し大幅上昇。ゲーム大手のエレクトロニック・アーツ(EA)は、一部アナリストによる投資推奨を受けて堅調推移となった。

米超党派は、米中首脳会談においてトランプ大統領が中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する規制緩和を交渉カードに使用しないよう求めている。

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■NY為替:米利下げ観測強まり、ドル弱含み

24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円54銭まで上昇後、107円25銭まで反落し、107円30銭で引けた。米5月シカゴ連銀全米活動指数が予想を上回ったほか、米国株式の動向を意識してドル買い・円売りが優勢となった。その後、米中貿易協議への根強い不透明感がくすぶったほか、米国が対イラン追加制裁を発表し地政学的リスクの上昇を受けてリスク回避の円買いが観測された。米6月ダラス連銀製造業活動指数が予想外に3年ぶり低水準に落ち込んだことも嫌気されたようだ。

ユーロ・ドルは、1.1379ドルから1.1404ドルまで上昇し、1.1398ドルで引けた。米国の利下げ観測を受けたドル売りが続いた。ユーロ・円は、122円40銭まで上昇後、122円22銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2758ドルから1.2708ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9756フランから0.9710フランまで下落した。


■NY原油:続伸で57.90ドル、イランに対する追加制裁を意識した買いが入る

NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:57.90 ↑0.47)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比+0.47ドルの57.90ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは56.75ドル−58.22ドル。トランプ米大統領は24日、イランに対する追加制裁を科す大統領令に署名したことが材料視されたようだ。イランの最高指導者ハメネイ師やイスラム革命防衛隊(IRGC)の幹部が制裁対象となる。トランプ大統領は「イランとの交渉ができることを望む」、「イランとの対立を望んでいない」と述べているが、米国とイランの対立が続くことで地政学的リスクは増大し、安定的な原油供給は困難となる可能性が残されている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.98ドル -0.14ドル(-0.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.07ドル -0.51ドル(-1.17%)
ゴールドマン・サックス(GS)197.49ドル +1.55ドル(+0.79%)
インテル(INTC) 47.63ドル +0.17ドル(+0.36%)
アップル(AAPL) 198.58ドル -0.20ドル(-0.10%)
アルファベット(GOOG) 1115.52ドル -6.36ドル(-0.57%)
フェイスブック(FB) 192.60ドル +1.46ドル(+0.76%)
キャタピラー(CAT) 134.37ドル +0.48ドル(+0.36%)
アルコア(AA) 22.22ドル -0.38ドル(-1.68%)
ウォルマート(WMT) 111.24ドル +0.11ドル(+0.10%)
スプリント(S) 6.84ドル -0.03ドル(-0.44%)《SF》

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