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日本調剤 Research Memo(1):業界大再編時代を目前に控え、“備え”が着実に進捗
*15:01JST 日本調剤 Research Memo(1):業界大再編時代を目前に控え、“備え”が着実に進捗
■要約
日本調剤<3341>は調剤薬局の国内トップクラス企業で、調剤薬局事業の売上高では第2位を誇る。自社グループでジェネリック医薬品の製造も行っており、メーカー機能を有しているところが特徴的だ。さらに、医療従事者を対象にした人材派遣・紹介事業と情報提供・コンサルティング事業も加え、4部門体制で事業展開している。
1. 2018年4月改定の影響をこなし、全部門で増収を達成。利益は計画を上回って着地
同社の2019年3月期決算は、売上高245,687百万円(前期比1.8%増)、営業利益6,733百万円(同36.4%減)と増収・減益で着地した。2018年4月の調剤報酬及び薬価の改定の内容が非常に厳しいものであったにも関わらず、調剤薬局事業を含めて全事業セグメントで前期比増収を確保した。利益については、改定の影響によって前期比大幅減益となったものの、期初計画は上回った。各事業セグメントにおいて今後につながる着実な進捗を認めることができ、内容的には充実した1年だったというのが弊社の評価だ。
2. 中長期成長戦略は順調に進捗。調剤薬局では“人財投資”に注力
同社は『2030年に向けた長期ビジョン』のもと、各事業セグメントについて明確な成長戦略を策定している。中核事業の調剤薬局事業においては国が提唱するあるべき薬局像に沿った「店づくり」と「店舗網拡大」を戦略の柱に、業界再編の中で『勝ち残り』を目指している。成長戦略はこれまで順調に進捗しているが、薬機法の一部改正や2020年4月の調剤報酬・薬価の改定を機に、業界再編が一段と加速する可能性が高まってきている。同社は質の高い人材を十分に確保することこそが自身の成長戦略実現のカギになるとの認識を有しており、新卒者の大量採用や専門知識や資格取得のための教育の充実といった“人財投資”に取り組んでいる。
3. 医薬品製造販売事業も販売面・生産面ともに各施策が順調に進捗
医薬品製造販売事業も順調だ。新鋭のつくば第二工場の順調な立ち上がりを受け、春日部工場を売却して生産拠点をつくばに集約して生産効率を高める体制が整った。効果の発現は2021年3月期からとなるが、生産体制は一旦の完成を見たと言えるだろう。一方販売面でも、グループ内に国内第2位の調剤薬局チェーンを抱える強みを生かし、採算性を重視した販売戦略の徹底に努めた。2019年3月期は外部売上高こそ若干減収となったが全社ベースでは増収を確保し、利益面では前期比増益・計画比大幅上振れを実現した。国の『流通改善ガイドライン』も同社の販売戦略には追い風となっており、今後も販売面での一段の強化に取り組む方針だ。
■Key Points
・2030年をめどに売上高1兆円を目指す
・調剤薬局事業では人財投資に注力
・医薬品製造販売事業は調剤薬局事業との連携で、経営効率の最大化を狙う
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)《ST》
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