トルコリラ円は、不安定な国政やトルコ中銀の利下げ姿勢が重しとなりそう サンワード貿易の陳氏(三井智映子)

2019年5月16日 10:56

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記事提供元:フィスコ


*10:56JST トルコリラ円は、不安定な国政やトルコ中銀の利下げ姿勢が重しとなりそう サンワード貿易の陳氏(三井智映子)
皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の気になるレポートです。スワップが非常に高く人気のトルコリラは、今年3月に反発する場面もありましたが、長期的に下落トレンドが続いています。先週のトルコリラ円も下落していますが、この下落は続くのでしょうか。今回は、トルコリラについてのレポートをご紹介します。

テクニカルマイスターでは、先週の下落について『4月25日、トルコ中銀は金融政策決定会合を開き、政策金利である1週間物レポ金利を24%に据え置いたが、声明文では3月の金融政策決定会合の声明文にあった「必要があればさらなる引き締めを行う」との文言が消え、市場では利下げ観測が強まった』と分析しています。

また、『トルコ中央銀行は9日、通貨リラの下落に歯止めをかけるため、金融引き締め策を発表した。銀行への資金供給の一部を停止し、利上げに近い効果を狙った』とのことで、『この対策を受け、トルコリラは一時は昨年9月24日以来の安値まで下落していたが、中銀の措置を受け下げ幅を縮小した』と伝えています。

今週のトルコリラ円の値動きについては、『トルコの不安定な国政やトルコ中銀の利下げ姿勢を見込んで戻り売りが優勢となろう』と考察。

というのも、3月末に投開票となったトルコ最大の都市で経済の中心といえるイスタンブール市長選のやり直しが決定したことが懸念材料に。テクニカルマイスターでは、『選管当局は6日、野党候補の当選を無効とし、6月23日の再選挙実施を決めた。敗北結果の受け入れを拒否するエルドアン政権の与党・公正発展党(AKP)の圧力に屈した異例の決定で、トルコの民主主義や統治機構への信頼が後退している』との見解を述べています。

そして、『再選挙の結果、エルドアン陣営が再び敗れることになれば、長期政権の退潮と受け止められるだろう』と分析しています。6月23日の再選挙にも注目ですね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月14日付「トルコリラ円相場、先週の動き・今週の展望」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《HH》

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