米国株式市場見通し: 1-3月期決算が本格化

2019年4月13日 15:05

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記事提供元:フィスコ


*15:05JST 米国株式市場見通し: 1-3月期決算が本格化
19日 (金) は、聖金曜日の祝日で株式市場は休場となる。米中貿易協議が順調にしているほか、欧州連合(EU)が英国のEU離脱期限を10月末まで延期する妥協案に合意したことから政治リスクによる株式相場への影響は考えにくい。また、3月雇用統計に続き、先週に発表された消費者物価指数や輸入物価指数などが予想を上回る堅調な内容となり、米景気減速を不安視する見方は行き過ぎと思われる。投資家の注目は、本格化する1-3月期決算発表に集まるだろう。

主要企業の1-3月期決算は、金融銘柄ではゴールドマンサックス(15日)、シティ・グループ(15日)、バンク・オブ・アメリカ(16日)、モルガンスタンレー(17日)などが発表を予定している。ハイテク銘柄では、動画配信サービスのネットフリックス(16日)、ITサービスのIBM(16日)などの発表に注目したい。先週のJPモルガンの決算では、18年の4回の利上げによる純金利収入が過去最高に達した。金融大手の決算は、堅調な内容になりそうだ。IBMは、ソフトウェア企業のレッドハット(RHT)買収が業績見通しにどのような影響を与えるかに注目したい。

その他では、医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(16日)、医療保険のユナイテッドヘルス(16日)、航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(16日)、飲料メーカーのペプシコ(17日)、金属大手のアルコア(17日)、複合企業のハネウェル・インターナショナル(18日)、鉄道のユニオンパシフィック(18日)、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(18日)などの決算が控えている。アメリカン・エキスプレスは、新CEOの下で、中小企業向け手数料の引き下げや、マーケティング活動の強化、リワードプログラムの拡充で新規利用者を増やしているほか、アマゾンとの提携で中小企業向け融資事業にも取り組んでおり、業績拡大が予想される。

経済指標では、4月ニューヨーク連銀製造業景気指数(15日)、4月NAHB住宅市場指数(16日)、2月貿易収支(17日)、3月小売売上高(18日)、3月景気先行指数(18日)、3月住宅着工・建設許可件数(19日)などの発表が予定されている。16日には中国の1-3月期GDP、17日にはFOMCでの基礎資料となる地区連銀経済報告(ベージュブック)の発表も予定されている。NAHB住宅市場指数が昨年12月に記録した3年ぶりの低水準から持ち直している。米30年住宅ローン金利が低下し住宅ローン申請件数が増加していることから4月分も堅調となれば、住宅関連銘柄に買いが広がるだろう。

(Horiko Capital Management LLC)《FA》

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