14日の米国市場ダイジェスト:NYダウ103ドル安、小売セクターに売りが広がる

2019年2月15日 08:09

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:09JST 14日の米国市場ダイジェスト:NYダウ103ドル安、小売セクターに売りが広がる
■NY株式:NYダウ103ドル安、小売セクターに売りが広がる

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は103.88ドル安の25439.39、ナスダックは6.58ポイント高の7426.95で取引を終了した。12月小売売上高が9年ぶりの大幅減少となったほか、週間新規失業保険申請件数が予想より増加し、売りが先行。その後は、米中交渉や政府機関の閉鎖回避を楽観視する見方から下げ幅を縮小した。トランプ大統領が与野党が合意した予算案に署名する一方で、非常事態宣言にも署名し、早ければ来年前半にもメキシコ国境の壁建設予算を獲得する方針が伝えられた。セクター別では、メディアや不動産が上昇する一方で食品・飲料・タバコや保険が下落した。

清涼飲料のコカ・コーラ(KO)やストレージ大手のネットアップ(NTAP)は、決算内容が予想を下振れ下落。ネット小売のアマゾン(AMZN)は、地方議員や地元反発などを理由に、NYでの第2本社建設計画を白紙撤回し軟調推移。一方で、原油相場の上昇で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が堅調推移。ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)は、決算内容が好感され上昇した。

マーケット終了後に、メディアのCBS(CBS)が発表した10-12月期決算は、売上高、一株利益ともに予想を下振れた。時間外取引で下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル反落、12月米小売売上高は予想外の減少

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円07銭から110円42銭まで下落し、110円42銭で引けた。米12月小売売上高が予想外に9年ぶりの大幅な落ち込みを見せ、10−12月期国内総生産(GDP)の成長見通しは下方修正されたほか、先行き見通しも悪化し、ドル売りに拍車がかかった。


ユーロ・ドルは1.1261ドルから1.1310ドルまで上昇し、1.1296ドルで引けた。ユーロ・円は、125円21銭から124円72銭まで下落。世界経済の悪化懸念が再燃しリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2840ドルから1.2773ドルまで下落した。英議会が欧州連合(EU)離脱問題でメイ首相提案の動議を否決したため、合意ない離脱への警戒感が強まり、ポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、1.0093フランから1.0045フランまで下落した。


■NY原油:続伸で54.41ドル、産油国の供給削減による需給均衡への期待も

NY原油先物3月限は続伸(NYMEX原油3月限終値:54.41 ↑0.51)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比+0.51ドルの54.41ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時54.68ドルまで買われた。原油需要の減少には主要産油国による供給削減で対応可能との見方が増えており、原油先物は底堅い動きを見せた。ユーロが下げ渋っていることも多少意識されていたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.39ドル -0.31ドル(-1.08%)
モルガン・スタンレー(MS) 40.72ドル -0.47ドル(-1.14%)
ゴールドマン・サックス(GS)192.53ドル -2.16ドル(-1.11%)
インテル(INTC) 50.81ドル +0.34ドル(+0.67%)
アップル(AAPL) 170.80ドル +0.62ドル(+0.36%)
アルファベット(GOOG) 1121.67ドル +1.51ドル(+0.13%)
フェイスブック(FB) 163.95ドル -0.12ドル(-0.07%)
キャタピラー(CAT) 132.62ドル -0.48ドル(-0.36%)
アルコア(AA) 28.20ドル -0.85ドル(-2.93%)
ウォルマート(WMT) 98.52ドル +0.58ドル(+0.59%)
スプリント(S) 6.18ドル +0.05ドル(+0.82%)《SF》

関連記事