「不妊治療は理解されない」のイメージ急増

2019年1月24日 09:02

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記事提供元:エコノミックニュース

F Treatmentが「妊活・不妊治療に関する意識調査」を実施。「不妊治療は家族から支援されない」と思う者の割合は経験者で25%程度、未経験者では48%で昨年より14%も急増。テレビの影響か。

F Treatmentが「妊活・不妊治療に関する意識調査」を実施。「不妊治療は家族から支援されない」と思う者の割合は経験者で25%程度、未経験者では48%で昨年より14%も急増。テレビの影響か。[写真拡大]

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 不妊治療に関してにわかに関心が高まっているようだ。そしてその背景にはテレビドラマの影響があるらしい。昨年、人気俳優が主演する不妊治療をテーマにしたドラマが放映された。このドラマに関して視聴率は芳しくなかったもののネット上でドラマの内容に関し活発な議論などもあり一定の話題を呼んだとされる。

 近年、不妊治療をテーマにしたテレビドラマは他にも数本作られ放映されたようだが、ドラマの内容が「リアルだ」と評価する意見が多い一方で不妊治療経験者からは疑問の声も挙がるなど評価は大きく二つに割れたらしい。

 こうしたドラマの影響か不妊治療に関する意識調査の数字が大きく変化した。不妊治療病院の口コミを提供するサイト「不妊治療net」を運営するF Treatmentが不妊治療等の経験がある20~50代の女性750名を対象に「妊活・不妊治療に関する意識調査」の結果を昨年末に公表している。

 調査結果によると、「あなたは不妊治療に関して、家族・親族から十分なサポートを得られている・得られると思うか」という質問に対して、不妊治療経験者では「全く得られていない・得られないと思う」と「どちらかというと得られていない・得られない」の合計は24.7%で前年17年調査の25.6%から1%程度減っただけで大きな変化は見られない。しかし、不妊治療未経験者では「全く・どちらかというと得られない」と回答した者の割合は47.6%と半数近くにまで達し、前年調査の34.0%と比べ14ポイント近く増加している。

 未経験者の回答であるのでこれはほぼ体験に基づかないイメージであろうが、そのイメージに影響する何かがあったというのは間違いないであろう。レポートでは「(昨年は)不妊治療のドラマや芸能人の不妊治療のニュースなども含めて、不妊治療が大いに話題になった1年だった」、未経験者のイメージが大きく変化したのは「メディアなどで不妊治療が報道され、不妊治療自体に対する関心の高まりによるものではないかと思われる」と推測している。この調査結果はドラマに関し「高い評価がある一方、経験者からは疑問の声も」という報道とも矛盾しないものだ。

 近年、人々の様々な「生きにくさ」を理解し、それを社会から除去しようという意識が高まっている。そうした意味ではこれらのドラマや芸能人の発言も一定の役割を果たしたようだが、過度に不安を煽り立てることにならないよう注意も必要だ。(編集担当:久保田雄城)

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