LCCとレガシー・キャリア、どちらを選ぶか?

2019年1月4日 12:10

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LLCの一つ、エア・アジア。(c) 123rf

LLCの一つ、エア・アジア。(c) 123rf[写真拡大]

 LCCとはLow Cost Carrier(格安航空会社)のこと。LCCは、1977年イギリスのレイカー航空会社がロンドンからニューヨーク間に「スカイトレイン」というブランドで運行したのが始まりと言われている。1970年代に誕生したアメリカのサウスウエスト航空を基本とするという説もある。

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 日本においてはその歴史は比較的新しい。1998年9月にスカイマークが、羽田―福岡間を運航したのがきっかけとなり、同年12月にはAir Doが羽田―札幌間の運航を始めた。これが日本のLCCの幕開けとなった。

 LCCの運賃が安いのは、レガシー・キャリア(既存の大手航空会社)で行われているサービス等を簡素化し、運航を効率化するなどしてトータルの経費を徹底的に削減しているためである。LCCは新しく参入した会社が多いため、機材も比較的新しい。最低・最高滞在日数の制限もないなどのメリットがある。

 これに対して、デメリットもいくつか見られる。

 LCCでは、飲食物、毛布、イヤフォンなどが有料になる。キャンセルや変更に伴う手数料が高く設定されている。シートピッチが狭く座席が窮屈である。遅延やキャンセルが多い等々である。

 こうしたLCCのメリット・デメリットを勘案したうえで、LCCとレガシー・キャリアのどちらを選ぶかは、個人個人の事情によって異なる。

 目的地でお金を遣いたいため、交通費を節約したい人はLCCを選ぶかも知れない。出張で日程が不明なため、日にちやフライトの変更が可能で、マイレージも貯めたい、という人はレガシー・キャリアを選ぶかも知れない。

 それぞれの旅の目的や予算に合わせて選択すれば良いのであって、どちらが良い・悪いという議論はすべきではなかろう。

 いずれにしても旅客にとってはLCCの進出により、予算などの状況に応じてどちらにするかの選択肢が広がったことは歓迎すべきことと言えよう。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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