来週の相場で注目すべき3つのポイント:ソフトバンク上場、米FOMC、日銀金融政策決定会合

2018年12月15日 19:51

小

中

大

印刷

記事提供元:フィスコ


*19:51JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:ソフトバンク上場、米FOMC、日銀金融政策決定会合
■株式相場見通し

予想レンジ:上限22000-下限20750円

来週の日経平均は、方向感が定まらない中、戻りを試す場面もありそうだ。米中通商交渉に関して好悪材料が引き続き交錯し、指数に影響を与えることが予想される。米中貿易摩擦、米金利動向、欧州政治の不透明感に加え、米景気拡大の継続に対する懸念と、相場の逆風となる材料は多い。こうした中、スケジュール的には19日に相場の分岐点を迎える。18-19日の米FOMCでのFF金利誘導目標の引き上げについて、株式市場は織り込んでいるとみられ、焦点は19日のパウエルFRB議長による来期の経済観測にあり、米株式市場の反応に関心が集まる。また、約2.6兆円と過去最大級の資金調達で新規上場するソフトバンク<9434>の動向は、マーケットのセンチメントに大きく影響してくる。19-20日の日銀金融政策決定会合と合わせ、年内中の大型イベントを通過することで相場的にはアク抜け感が広がる週後半には海外投資家のクリスマス休暇取得も意識され、売り圧力が後退する可能性が高い。ソフトバンクの上場で市場内への資金還流も促されるという需給面でのプラス効果が期待される。このソフトバンクを加え今週は新規上場が12銘柄とIPOラッシュを迎え、中小型株物色を刺激する可能性がある。

一方、テクニカル的にみた日経平均は、13日の続伸場面で戻りを抑え込まれた21800円近辺を走る25日移動平均線が上値として意識されてくる。25日線を抜けてくると本格的な反転相場に進む動きとなる。25日線を抜けなくとも5日移動平均線を維持できれば反転基調とみることができるが、14日には割り込む動きも見せており、21500円を挟んだ水準ではボラディリティを伴った神経質な動きが目立っている。一方、下値でみると、日経平均は10月26日の直近安値20971.93円に対する二番底12月11日21062.31円割れを回避しているものの、これを下回ってくると新たな売り仕掛けが強まる懸念も抱えている。日経平均に影響するNYダウは10日に一時24000ドルラインを割り込んだ。この24000ドルラインは今年4月以降のNYダウの下値ラインとして働いていたことから、NYダウの動向からも目が離せない。

今週の主な国内経済関連スケジュールは、17日に11月首都圏新規マンション発売、19日は日銀金融政策決定会合(20日まで)、11月貿易統計、ソフトバンク新規上場、11月訪日外客数、20日は黒田日銀総裁会見、10月全産業活動指数、21日は11月消費者物価指数がそれぞれ予定されている。一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、17日に米12月NY連銀製造業景気指数、米12月NAHB住宅市場指数、18日はFOMC(19日まで)、米11月住宅着工件数、米11月建設許可件数、19日はパウエルFRB議長会見(経済見通し発表)、米7-9月期経常収支、米11月中古住宅販売件数、20日は米12月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、米11月CB景気先行総合指数、21日は米7-9月期GDP確定値、米11月耐久財受注、米11月個人所得・個人支出がそれぞれ発表見込みである。このほか、国内で予定されているイベント等としては、23日に天皇陛下誕生日(85歳)、競馬「有馬記念」、24日は振替休日で東京市場は3連休となる。25日から4日営業日となる週は28日に大納会を迎える。


■為替市場見通し

来週のドル・円はもみ合いか。米連邦準備制度理事会(FRB)は18-19日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、今年4回目の政策金利引き上げに踏み切るとみられ、追加利上げの織り込みが進みそうだ。ただ、利上げ継続期待が低下した場合、ドル買いは縮小する可能性もあろう。

前回(11月7-8日)の会合では、足元の好調な経済を背景に引き締め姿勢を維持しながらも、中立的な水準への到達が速まるとの見方から、FRBが利上げ停止時期などを議論したことが議事要旨から明らかになった。その後、当局者は米景気のピークアウトや中立金利の到達に言及しており、2020年までの利上げシナリオについて引き締めペースを緩めるとの思惑が広がっており、年末に向けドル買いはやや後退しそうだ。

欧州発のリスク要因に対しては、過度な警戒は後退しているが、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は足元の経済指標の弱さを指摘するなど、ややハト派寄りに振れており、ユーロの上昇を抑制する材料となろう。また、欧州連合(EU)からの英国離脱(ブレグジット)については協定案の議会承認は困難な状況が続いており、ドル買い材料になるとみられている。

一方、米中両国は貿易交渉をスタートさせ、通商問題などを巡る両者の対立は解消に向かいつつある。これまでは、米中対立による世界経済の減速を警戒してリスク回避的な円買いが目立っていたが、今後は米中関係の改善を受けてリスク回避の円買いは縮小する可能性がある。その際は、クロス円での円売りが拡大し、ドル・円相場に対する支援材料になると予想される。


■来週の注目スケジュール

12月17日(月):トルコ失業率、欧貿易収支、ブ貿易収支など
12月18日(火):米住宅着工件数、米連邦公開市場委員会(FOMC)など
12月19日(水):日貿易収支、米FOMCが政策金利発表やパウエルFRB議長会見、ソフトバンク上場など
12月20日(木):黒田日銀総裁が会見、豪失業率、米景気先行指数など
12月21日(金):日消費者物価コア指数、英GDP確定値、米個人消費支出、米暫定予算の期限など《SK》

広告

財経アクセスランキング