ディオールがプレフォールショーを東京で キム・ジョーンズ流古今東西ミックスを披露

2018年12月1日 23:23

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記事提供元:アパレルウェブ

 「ディオール(Dior)」が、2019プレフォールメンズコレクションショーを2018年11月30日に東京都江東区の青海にあるテレコムセンタービルで開催した。同ショーは、「ディオール」におけるメンズ史上初となるプレフォールコレクションショーだ。
 来場したゲストの目を奪ったのは、会場の中央に設置した巨大なメタリックのフィギュア。このフィギュアは、アイボのデザインで広く知られるアーティスト空山基と、ディオールのメンズ アーティスティック ディレクター、キム・ジョーンズのコラボレーションによるもの。空山基の代表的デザインである艶かしい女性ロボット。その左脚太もも部分に、「DIOR」のロゴをあしらった。2018年6月に仏パリで行われたキム・ジョーンズのディオールデビューショーでは、アーティトKAWSとのコラボレーションによるムッシュディオール像を中央に設置。今回のショーでも同様のレイアウトで会場を作り上げた。
 しかし、ポップでハッピーなイメージの前回のデビューショーとは異なり、今回の演出は、デジタルテクノロジーやユースでギークなサブカルチャーを感じさせるもの。華やかなレーザービームが会場全体を包み、ショーがスタートした。


 レーザービームの中、登場したファーストルックは、スポーツとフューチャリスティックをミックスしたロゴルック。フィギュアの太ももにあった「DIOR」と同じロゴをフロントにあしらったシルバーグレーのタートルネックトップスとシャイニーなスラックスとブーツを組み合わせた。今回のコレクションでは、このメタリック、スポーツ、フューチャリスティック要素がふんだんに見られる。
 日本やアジアを彷彿させる要素も今シーズンの特徴だ。着物の合わせを思わせるラップコートや変形ジャケット、帯を思わせるサッシュベルト、羽織のような総柄とドレープなど。これらのアイテムやディテールに、テクニカル素材やメタリックカラー、モダンデザインを掛け合わせ、古今東西ミックスを実現した。
 


 フランスを代表するメゾンだからこそのクチュール技術や素材テクニックも目をひく。美しいシルエットのテーラリング、体にフィットするニット、麗しいレーステクニック…。メゾンのDNAを、キム・ジョーンズが得意とするミリタリーやユーティリティーデザインやアイテムに落とし込んだ。
 伝統とサブカルチャー、ユースとヘリテージが混在するハイパーモダンな現代の日本から想起し、デビューコレクションとはガラッとイメージを変えた今回のコレクション。キム・ジョーンズの引き出しはまだまだ多そうだ。
 今回のショーでの話題は、本国でのショーにも負けないゲストの顔ぶれ。デビッド・ベッカム、ケイト・モス、エイサップロッキー、ベラ・ハディッドなど世界のビッグネーム、村上隆やケンブリッジ飛鳥、藤原ヒロシ、YOON、UTAなど世界で活躍する日本のセレブリティー、そして水原希子、登坂広臣、窪塚洋介、バーバル、三浦翔平、吉沢亮、岡田健史など日本のスターらが姿を見せた。
「ディオール」2019プレフォールコレクション画像
取材・文:山中健

撮影:土屋航
■来場したセレブリティー

(©GETTY IMAGES FOR DIOR)













































「ディオール」公式サイト

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