簡単な動作で関節可動域を可視化する測定器 リハビリ現場で最新テクノロジーが活躍

2018年10月18日 16:58

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 広島市に本社を置くシステムフレンドがリハビリ現場の声とともに開発した医療機器が注目されている。その機器は、最新テクノロジーを搭載した「関節可動域測定装置(Mobile Motion Visualizer)」で、名前は「鑑AKIRA」。特長は「ポータブル」「手軽」「簡単」だ。

 利用は簡単だ。マシンの前に立つだけですぐに計測が開始され、赤外線を利用したセンサーが表面状を計測し、3D化。モーションビジュアライザーが自動で関節の位置や可動域を測定するため、装具・センサーなどの装着の必要もない。

 これまでリハビリの現場は、手動の計測が基本。ストップウォッチや角度計などを使って関節の可動域を計測していたが、常に測り手側の習熟度や精度が問題に。患者に負担をかけず、迅速かつ手軽に計測できないものか?という、西広島リハビリテーション病院の提案にシステムフレンドが応え、医療の現場と最新テクノロジーが議論と改良を重ね、5年かけて開発した。

 「鑑AKIRA」は、コンパクトな設計により、利用者のそばに容易に移動可能。非接触センサー・物理マーカーは不要で患者の負担は少なく、ビデオ撮影のような容易な操作で、体全体の姿勢や動作を三次元計測し記録。リハビリ現場の長年の課題を見事に解決した。去年 スペインで開催されたスペイン神経学会年次大会、マドリード神経学会年次大会で「鑑AKIRA」の有用性についての研究論文が発表され、一躍海外でも話題になった。

 もともとシステムフレンドは、ソフトウェアの受託開発を中心にネットショップの構築や運用支援などを行ってきた会社で、社員はおよそ30名。高度な専門的知識や技術を有する外国人材を積極的に採用し、経済産業省がまとめている「高度外国人材活躍企業50社」にも選ばれている。

 実は「鑑AKIRA」は、誰でも一瞬でいろんなキャラクターになりきれる魔法の鏡「きゃらみらー」というエンターテイメントなソフトウェアが原点だ。医療の現場とシステム会社の技術力がリハビリテーションの未来を変えるとすれば、それは高齢化社会の日本が待ち望んだ痛快なコラボレーションに違いない。

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