米シアトル市警、登録型のスワッティング対策サービスを開始

2018年10月8日 08:49

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記事提供元:スラド

米国・シアトル市警察(SPD)が増加するスワッティング(swatting)の問題に対処するため、登録型の対策サービスを開始した(SPDのサービス紹介Ars Technicaの記事GeekWireの記事)。

スワッティングとは、発信元を偽装して凶悪事件が発生しているなどと虚偽の通報をし、ターゲットの家に警官隊を送り込むいやがらせ(犯罪)だ。スラドで初めてストーリーになった2013年の段階では西海岸から徐々に広がり始めたところだったが、現在は全米的な現象となっており、被害者が誤って警官に射殺される事件も起きている。

SPDのサービスでは、ターゲットになる可能性のある人が事前にプロフィールを作成しておき、緊急通報センターが現場に向かうファーストリスポンダーにその旨を伝える。これにより、通報された事件が本当に現場で起こっているかどうか、慎重な見極めが可能になるというもの。プロフィールはサードパーティーのSmart911によるRave Facilityサービスで登録する。Smart911は緊急出動時に配慮が必要な情報などを登録するサービスを全米で提供している。

SPDでは誰もがターゲットになる可能性があるとしつつ、特にテクノロジー業界やゲーム業界、ネット放送コミュニティーなどが特にターゲットになりやすいとして、登録を呼びかけている。SPDが公開している動画の前半は、8月に実際に発生したスワッティング事件の記録映像。警官はスワッティングを疑いながら現場に急行し、虚偽の通報だったことを確認して無事解決している。

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