3日の米国市場ダイジェスト:NYダウは54ドル高、良好な経済指標を好感

2018年10月4日 07:45

印刷

記事提供元:フィスコ


*07:45JST 3日の米国市場ダイジェスト:NYダウは54ドル高、良好な経済指標を好感
■NY株式:NYダウは54ドル高、良好な経済指標を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は54.45ドル高の26828.39、ナスダックは25.54ポイント高の8025.08で取引を終了した。イタリアが19年予算で財政赤字比率を引き下げる意向を示したことで、欧州株がほぼ全面高となり、米国株も買いが先行。9月のADP雇用統計やISM非製造業指数が予想を上回る良好な内容となり、終日堅調推移となった。ダウは連日の最高値更新。セクター別では、銀行やテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で家庭・パーソナル用品や公益事業が下落した。

米長期金利の上昇でゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社に買いが広がった。寝具のテンピュール・シーリー・インターナショナル(TPX)は、競合マットレス・ファームの破産を受けて大幅上昇。百貨店のJCペニー(JCP)は、小売業界で30年の経験を持つジル・ソルタウ氏をCEOに指名する人事を発表し堅調推移。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)は、自動運転車の共同開発・販売でホンダと提携し買われた。

ノルウェーのアルミ大手であるノルスク・ハイドロがアルミナ精錬所の一時閉鎖を発表したことで、金属大手のアルコア(AA)が上昇。アルミナはアルミの主要原料となる為、アルミ価格の上昇が続けば、アルコアには追い風となる。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米長期金利上昇を意識してドルは一段高

3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円80銭から114円54銭まで上昇し、114円53銭で引けた。米9月ADP雇用統計は20万人以上増加したほか、9月ISM非製造業景況指数が1997年以降21年ぶりの高水準を記録したことから、米10年債利回りは上昇し、ル買いに拍車がかかった。株高に連れたリスク選好の円売りも加速した。

ユーロ・ドルは、1.1554ドルから1.1465ドルまで下落し、1.1476ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測を受けたユーロ売り・ドル買いが継続。ユーロ・円は、131円25銭から131円83銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3023ドルまで上昇後、1.2925ドルまで下落した。メイ英首相の保守党大会演説後も離脱への不透明感が払しょくできず、高値からはポンド売りが再燃した。ドル・スイスは、0.9879フランから0.9926フランまで上昇した。


■NY原油:大幅反発で76.41ドル、イラン産原油供給不足の影響強まる

NY原油先物11月限は大幅反発(NYMEX原油11月限終値:76.41 ↑1.18)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比+1.18ドルの76.41ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時76.90ドルまで買われた。原油供給不足に対す市場の警戒感は再び高まったことが原油価格上昇の要因。米エネルギー情報局(EIA)が3日公表した週間在庫統計では、原油在庫が797.5万バレル増加し、市場予想の150万バレル程度の増加を大幅に上回ったものの、イラン産原油の輸出減少の影響で需給関係はひっ迫している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.00ドル +0.42ドル(+1.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.11ドル +0.48ドル(+1.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)227.78ドル +1.71ドル(+0.76%)
インテル(INTC) 48.76ドル +0.66ドル(+1.37%)
アップル(AAPL) 232.07ドル +2.79ドル(+1.22%)
アルファベット(GOOG) 1202.95ドル +2.84ドル(+0.24%)
フェイスブック(FB) 162.43ドル +3.10ドル(+1.95%)
キャタピラー(CAT) 158.22ドル +3.40ドル(+2.20%)
アルコア(AA) 42.89ドル +1.33ドル(+3.20%)
ウォルマート(WMT) 94.07ドル -1.08ドル(-1.14%)
スプリント(S) 6.50ドル -0.04ドル(-0.61%)《HT》

関連記事