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米TSA、監視対象者リストにない米市民の旅客機利用を追跡・監視
米運輸保安庁(TSA)が監視対象者リストに載っていない米市民の一部を対象として、追跡・監視プログラム「Quiet Skies」を実施しているそうだ(The Boston Globeの記事、The Next Webの記事、The Washington Postの記事、The Vergeの記事)。
Quiet Skiesは対象者が国内線旅客機を利用する際、出発地の空港から機内、目的地の空港まで、連邦航空保安官(FAM)のチームが追跡し、行動を監視するというものだ。対象に選ばれる基準のすべては明らかになっていないが、特定の国を訪問したことがある、監視対象者と何らかの関連が疑われる、といった基準が挙げられている。対象となる乗客は1日平均40~50名で、FAMが追跡するのは35人ほど。担当のFAMにも追跡理由がわからないことが多いという。
Boston Globeが入手したチェックリストによると、FAMは対象者の「空港や機内で着替えたり、髭を剃ったりして外見を変える」「搭乗ゲートを遠くから観察している」「最後に搭乗」といった周囲に対する注意を示す行動、「まばたきが速い」「無意識にのどぼとけが上下する」「体臭がきつい」「手汗がひどい」といった緊張感などを示す様子を記録するよう求められている。また、事前に提供された情報と外見が変わっているか、機内で眠ったか、預入手荷物の有無、携帯電話の使用、トイレの使用、到着後に利用した交通機関などもチェックすべきポイントになっている。
監視対象者リストに載っていない米市民を追跡・監視するQuiet Skiesは、対象者の選択基準によっては違法となる可能性もあり、FAMからも懸念の声が出ているそうだ。ただし、人種や出身国、宗教だけで対象者と判定されるようなことがあれば合衆国憲法修正第14条の平等保護条項に違反する可能性もあるが、幅広い基準で判定されるのであれば問題ないとの見方もある。また、危険性の低い人物の追跡に人員を割くことは税金の無駄であり、実際の脅威に対応する人員が減ることで安全性が低下するとの声も出ている。
TSAではチェックリストに記載された行動を分析し、空の安全に防御線を追加するプログラムだと述べているが、実際に事件を未然に防止するなどの成果が上がっているかどうかについては回答を拒否したとのことだ。
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