イーロン・マスクの会社、火炎放射器発売 2万台売るもカリフォルニアでは反発も

2018年6月7日 23:37

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記事提供元:スラド

taraiok曰く、 SpaceXやTesla MotorsのCEOであるイーロン・マスク氏が創業したトンネル掘削会社The Boring Companyは、現在大きな実績や収益は上げていない状況だ。そのため、現時点では関連グッズを販売して資金を稼ぐことを行っている。その1つとして、同社は今年1月に火炎放射器の販売を告知した(TechCrunch)。価格は500ドルと安くないが、予約販売の時点で完売していたという。そして、この火炎放射器がそろそろ発送されるそうだ(Ars TechnicaSan Francisco ChronicleSlashdot)。

 この火炎放射器は対ゾンビ用とされており、約60cmほどの炎を放射できるという。購入者は約2万人だそうで、これから数週間でこれらの人々が火炎放射器を手に入れることになる。

 しかしカリフォルニア州では昨年、史上3番目という規模の山火事「トーマス」が発生したことから、この火炎放射器の販売に対し批判の声が出ている。

 たとえばMiguel Santiago州議員は「ニュースを見たときには正直言って冗談だと思った。州史上最悪の火災のあとでは危険で間違いなく面白いものではない。技術と発明は社会に利益をもたらすが、一般に公開されていない側面もある」と批判、カリフォルニア州で火炎放射器の販売を制限する法案を提出した。カリフォルニア州法では炎長10フィート以下の火炎放射器の所有には規制がないためで、この法案は個人がレクリエーション用として火炎放射器を購入することを禁止するという内容になっている。

 この法案は警察や消防士からは支持されたが、銃所持擁護派(全米ライフル協会的な)からは強い反発を受けた。議員は法案の範囲を狭め、難燃剤の認可を厳格に要求する内容に変更したが受け入れられず、最終的には警告ラベルを貼るのみという無意味な内容になったという。そして先の法案通過後の翌日にイーロン・マスクは、1週間くらいで火炎放射器の出荷を行うと告知を行っている

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