6日の米国市場ダイジェスト:NYダウは346ドル高、貿易摩擦への楽観的な見方が広がる

2018年6月7日 07:46

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記事提供元:フィスコ


*07:46JST 6日の米国市場ダイジェスト:NYダウは346ドル高、貿易摩擦への楽観的な見方が広がる
■NY株式:NYダウは346ドル高、貿易摩擦への楽観的な見方が広がる

6日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は346.41ドル高の25146.39、ナスダックは51.38ポイント高の7689.24で取引を終了した。ムニューシン財務長官が、トランプ大統領にカナダに対する鉄鋼及びアルミニウムの輸入関税の適用免除を進言していることが報じられたほか、昨日の中国政府による700億ドル相当の米農産物・エネルギー購入の提案など貿易摩擦を巡る先行き不安が後退し買いが先行。ハイテク株にも買いが続いており、堅調推移となった。セクター別では、メディアや銀行が上昇する一方で公益事業や食品・生活必需品小売が下落した。

電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、昨日の年次株主総会でイーロン・マスクCEOが「モデル3」の生産目標が月内に到達すると言及し大幅上昇。エネルギー会社のデボン・エナジー(DVN)は、パイプライン・処理事業の持ち分売却と30億ドル相当の自社株買い計画を発表し堅調推移。米長期金利の上昇でゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が軒並み買われた。一方で、口コミサイトのイェルプ(YELP)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、下落した。

ネット小売のアマゾン(AMZN)が、住宅保険業務への参入検討が報じられており、今後はチャブ(CB)やAIG(AIG)、トラベラーズ(TRV)などの損害保険各社の業績への不透明感が強まりそうだ。

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■NY為替:米貿易赤字縮小や株高でドル・円は一時110円27銭

6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円90銭まで弱含んだのち、110円27銭まで上昇し、110円18銭で引けた。米国の4月貿易赤字は予想外に縮小するなど、米国経済の成長を期待したドル買いが優勢となったほか、株高に連れたリスク選好の円売りも強まった。ユーロ・ドルは、1.1796ドルまで上昇後、1.1761ドルまで反落し、1.1775ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が来週開催の理事会で量的緩和(QE)終了を議論するとの思惑を受けたユーロ買いは継続した。ユーロ・円は、129円42銭から129円80銭まで上昇。ユーロ圏の金利先高感を受けたユーロ買い、リスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.3443ドルまで上昇後、1.3399ドルまで反落。ドル・スイスは、0.9886フランから0.9839フランまで下落した。


■NY原油:反落で64.73ドル、原油在庫の増加を嫌気

NY原油先物7月限は反落(NYMEX原油7月限終値:64.73 ↓0.79)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比−0.79ドルの64.73ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時64.27ドルまで売られた。米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した週間在庫統計で原油在庫は減少予想に反して200万バレル超の増加だったことやガソリン在庫が予想以上に増加したことが嫌気された。ただ、株高を意識した買いが入ったことで原油先物の下げ幅はやや縮小した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.04ドル +0.92ドル(+3.16%)
モルガン・スタンレー(MS) 51.91ドル +1.13ドル(+2.23%)
ゴールドマン・サックス(GS)232.23ドル +3.89ドル(+1.70%)
インテル(INTC) 57.03ドル +0.50ドル(+0.88%)
アップル(AAPL) 193.98ドル +0.67ドル(+0.35%)
アルファベット(GOOG) 1136.88ドル -2.78ドル(-0.24%)
フェイスブック(FB) 191.34ドル -1.60ドル(-0.83%)
キャタピラー(CAT) 156.51ドル +3.50ドル(+2.29%)
アルコア(AA) 50.13ドル +0.68ドル(+1.38%)
ウォルマート(WMT) 84.56ドル -0.06ドル(-0.07%)
スプリント(S) 5.23ドル +0.01ドル(+0.19%)《HT》

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