RSテクノ Research Memo(7):再生加工の数量、価格とも上伸し、大幅増収増益で着地

2018年5月16日 15:19

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記事提供元:フィスコ


*15:19JST RSテクノ Research Memo(7):再生加工の数量、価格とも上伸し、大幅増収増益で着地
■業績動向と今後の見通し

1. 2017年12月期決算の概要
RS Technologies<3445>の2017年12月期決算は、10,988百万円(前期比24.2%増)、営業利益3,075百万円(同97.4%増)、経常利益3,223百万円(同122.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,210百万円(同154.1%増)と大幅増収増益となった。

同社は期初予想を発表後、2017年8月と2018年1月の2回、業績見通しの修正を行ったが最終的にそれらをさらに上回っての着地となった。

主力のウェーハ事業セグメントは、売上高9,513百万円(前期比33.2%増)、営業利益3,461百万円(同101.4%増)と、大幅増収増益となった。営業利益率は36.4%と、前期の24.1%から大幅に上昇した。以下に述べるように、価格と数量の両面での増収効果の結果、営業利益の大幅増益へとつながった。

価格面では、2017年は第1四半期中にプライムウェーハの値上げが実施されたことで、再生ウェーハの加工賃にも上昇の期待が高まった。同社自身は加工賃の値上げについては慎重な姿勢で臨んだが、需給環境が全般に好調だったこともあり、2017年第4四半期に5%程度の加工賃値上げを実施したもようだ。

数量については、三本木工場はもとより、台南工場も2017年の期初からフル生産体制で臨んだ。デザインキャパシティは三本木工場が20万枚/月(12インチウェーハ。他に8インチ以下のサイズの生産能力あり)、台南工場10万枚/月(12インチウェーハ専用工場)となっているが、両工場とも継続的なデボトルネックや、加工度合いの適正化(オーバースペックの加工の見直し)などの施策によって、デザインキャパシティを上回る生産を行い、数量増による増収効果につなげた。

半導体生産設備の買取・販売事業セグメントは、売上高1,395百万円(前期比13.4%減)、営業利益129百万円(同41.3%減)と減収減益となった。これは、2016年12月期に液晶モジュールの一過性の特需があって売上高と利益が急拡大したことの反動だ。継続事業ベースでは半導体製造装置、消耗材料など、着実に取引量が拡大しているもようだ。


GRITEKの新規連結で収益急拡大の計画。第1四半期は堅調に推移
2. 2018年12月期通期見通し
2018年12月期通期について同社は、売上高20,993百万円(前期比91.0%増)、営業利益3,891百万円(同26.5%増)、経常利益3,897百万円(同20.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,585百万円(同17.0%増)を予想している。

同社が2018年5月14日に発表した2018年12月期第1四半期決算は、売上高5,204百万円(前年同期比103.9%増)、営業利益1,189百万円(同62.2%増)となった。通期予想に対する進捗率は売上高が24.8%、営業利益が30.6%となり、ともに堅調に推移していることがうかがえる内容であった。

2018年12月期の売上高が前期に比べて2倍近くに急伸するのは、プライムウェーハ事業を手掛けるGRITEKが新規に連結されるためだ。2017年12月期と同じベースでの同社の連結業績(事業内容は主として再生ウェーハ事業)とGRITEKのプライムウェーハ事業を合算したものが、2018年12月期以降の連結決算の内訳となる。

売上高は20,993百万円が予想されている。このうちGRITEKの売上高が9,070百万円と計画されているため、従来の同社にかかる売上高は11,923百万円と推定される。2017年12月期実績の10,988百万円との比較では8.5%増収ということになる。

弊社では、売上高の内訳の中で従来の同社にかかる分については今後上振れしてくる可能性が高いとみている。理由は、同社自身が業績予想の中に半導体生産設備の買取・販売事業セグメントの売上高を一部織り込んでいないためだ。同社は織り込まない理由について、事業の性質上先行きの予測が難しいためとしている。

一方再生ウェーハ事業については、上記の理由から今期の売上高見通しである11,923百万円のほとんどが再生ウェーハ事業によるものと考えられ、前期実績の9,513百万円に対して25.3%の増収ということになる。この伸び率自体は妥当な想定だと弊社では考えている。前期はプライムウェーハの価格が上昇したことを受けて、再生加工賃を第4四半期に5%程度値上げした。2018年12月期は期中の価格上昇は見込んでいないが前期に上昇した分がフル寄与することになる。また、販売数量も、本格的な能力増強は2019年12月期となるが、恒常的に取り組む生産性向上による実生産枚数の増加により、数量増による増収効果も期待できるとみている。

営業利益は、全社通期予想3,891百万円の内訳として、GRITEKの営業利益を1,280百万円と予想している。また、同社からGRITEKに出向させている人員の費用として約200百万円の費用増加が予想されている。これらを控除した2,811百万円が従来の同社にかかる営業利益と推測される。これは前期の営業利益3,075百万円に対して8.6%の減益となる。

従来の同社にかかる営業利益が、前期比減益となる点に関し、弊社では売上高同様控え目な予想であり、最終的にこれを上回ってくる可能性が高いとみている。その理由の1つは売上高で述べた商社ビジネスの貢献がほとんど織り込まれていないことだ。もう1つは予想営業利益率が前期実績に照らして低すぎる点だ。現在の会社予想では、従来の同社にかかる分の営業利益率は23.6%となっている。商社ビジネスがほとんど織り込まれていないため、これはほぼ再生ウェーハ事業からの収益と推定される。2017年12月期のウェーハ事業セグメントの営業利益率は36.4%であった。第4四半期に価格引き上げという特殊要因があった影響を排除するため第3四半期累計期間の営業利益率を見ると34.1%であった。前述のように、今期は前期中の値上げの効果が期初からフル寄与することを考えると、営業利益率が上昇することはあっても、前期比10%ポイント以上低下することは考えにくい。

GRITEKの営業利益については前期までの実績に照らして想定された数値とみられ、今期については会社予想どおり推移してくる可能性は十分あるとみている。中国のプライムウェーハ価格は上昇基調をたどっているため、生産が前期同様順調に推移すれば、営業利益は計画を上回る可能性が十分に高いと弊社ではみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《HN》

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