10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは428ドル高、中国の対外開放路線を好感

2018年4月11日 07:56

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記事提供元:フィスコ


*07:56JST 10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは428ドル高、中国の対外開放路線を好感
 

■NY株式:NYダウは428ドル高、中国の対外開放路線を好感

10日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は428.90ドル高の24408.00、ナスダックは143.96ポイント高の7094.30で取引を終了した。中国の習近平国家主席が、自動車の関税引き下げなど市場参入の大幅緩和に言及し、米中貿易摩擦への懸念が後退するとアジア・欧州株がほぼ全面高、米国株にも買いが先行した。原油高に加えて、主要企業決算への期待から終日大幅上昇となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置やエネルギーが上昇する一方で公益事業や不動産が下落した。

決済管理システムのベリフォン・システムズ(PAY)は、プライベート・エクイティ(PE)に34億ドルで売却合意し、50%超の急騰。通信大手のスプリント(S)とTモバイル(TMUS)は、合併交渉を再開したことが報じられ、ともに上昇。SNSのフェイスブック(FB)は、個人情報流出問題を巡るザッカーバーグCEOの議会証言が好感され、堅調推移。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とフォード(F)は、中国向け輸出拡大を見込んだ買いが広がった。

航空機のボーイング(BA)は、ブラジルの旅客機メーカー、エンブラエルとの買収協議の進展が報じられ、上昇している。

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■NY為替:大幅続伸で65.51ドル、米中貿易協議進展への期待広がる

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円94銭から107円40銭まで上昇し、107円19銭で引けた。中国の習主席が年内の自動車関税引き下げや経済を開放する方針を表明。米中貿易合意に注意深く楽観的な見方が強まり、リスク選好の円売りが加速した。また、コアPPIが6年半ぶりの高水準となったため年内の追加利上げ観測も強まり、米債利回りの上昇でドル買いも強まった。ユーロ・ドルは、1.2368ドルから1.2325ドルまで下落し、1.2355ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が声明を発表し、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の年内に資産購入プログラムを終了し、段階的に金融政策正常化を始める時との発言は個人的な見解で、政策委員会の見解ではないと確認したためユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、132円18銭から132円62銭まで上昇。リスク選好の円売りが強まった。ポンド・ドルは、1.4145ドルへ下落後、1.4185ドルまで反発した。ドル・スイスは、0.9535フランから0.9577フランまで上昇した。


■NY原油:大幅続伸で65.51ドル、米中貿易協議進展への期待広がる

NY原油先物5月限は大幅続伸(NYMEX原油5月限終値:65.51↑2.09)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比+2.09ドルの65.51ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時65.86ドルまで買われた。米中貿易協議の進展が期待されたことや、米国株の大幅続伸を好感して短期筋などの買い戻しが活発となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.48ドル +0.61ドル(+2.04%)
モルガン・スタンレー(MS) 54.14ドル +0.79ドル(+1.48%)
ゴールドマン・サックス(GS)256.57ドル +4.38ドル(+1.74%)
インテル(INTC)      51.27ドル +1.72ドル(+3.47%)
アップル(AAPL)      173.25ドル +3.20ドル(+1.88%)
アルファベット(GOOG)   1031.64ドル +16.19ドル(+1.59%)
フェイスブック(FB)    165.04ドル +7.11ドル(+4.50%)
キャタピラー(CAT)     148.09ドル +5.01ドル(+3.50%)
アルコア(AA)       54.08ドル +3.46ドル(+6.84%)
ウォルマート(WMT)     86.45ドル +0.17ドル(+0.20%)
スプリント(S)       6.02ドル +0.88ドル(+17.12%)《FA》

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