今日の為替市場ポイント:米中貿易摩擦解消への思惑後退も

2018年4月6日 08:39

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記事提供元:フィスコ


*08:39JST 今日の為替市場ポイント:米中貿易摩擦解消への思惑後退も
5日のドル・円相場は、東京市場では106円71銭から107円15銭まで反発。欧米市場でドルは107円49銭まで一段高となり、107円40銭で取引を終えた。

本日6日のドル・円は、主に107円台前半で推移か。米中貿易摩擦問題をめぐる思惑を背景にドル・円は売り買いが交錯している。日本時間夜に発表される3月の米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まる中、日経平均株価の動きを手掛かり材料に107円台前半でもみ合う展開となりそうだ。

海外市場では、米中貿易摩擦をめぐる問題で交渉による解決への期待感から、米株式市場が上昇。また、米長期金利が上昇したこともドルの買い戻しを活発化させた。東京市場もこの流れを引き継ぎ、ドル買い・円売りが先行した。

ただ、トランプ米大統領が1000億ドルの対中追加関税の検討を米通商代表部(USTR)に指示したと報じられたことを受けて、ドルの上げ幅は縮小している。5日発表された2月の貿易統計では、貿易赤字幅が前月比1.6%増の575億9100万ドルと、08年10月以来9年4カ月ぶりの高水準となったことから、トランプ米政権が貿易赤字削減を目指し対米黒字国に対して今後も改善圧力を強める可能性も意識されている。

また、日本時間夜に発表される3月の米雇用統計を控えて市場の様子見ムードも広がっており、積極的な商いは手控えられそうだ。本日の東京市場は日経平均株価の動きを眺め、主に107円台前半でもみ合う展開が予想される。《CS》

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