16日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で反落、企業決算好調で下値は限定的

2018年3月16日 18:00

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記事提供元:フィスコ


*18:00JST 16日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で反落、企業決算好調で下値は限定的
16日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比39.13ポイント(0.12%)安の31501.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が46.77ポイント(0.37%)安の12673.07ポイントとそろって反落した。売買代金は1436億6300万香港ドルに拡大している(15日の売買代金は1107億香港ドル)。

外部環境の不透明感を嫌気。米通商政策に対する懸念に加え、トランプ政権の政治不安も強まった。米国で政府高官の辞任や更迭が相次ぐなか、米紙ワシントン・ポストは15日、「トランプ米大統領は、マクマスター国家安全保障担当補佐官も更迭する方針」と関係者の話を引用して報じている(報道後ホワイトハウス当局者は否定)。ただ、下値は限定的。中国の景気や企業業績に対する期待感が根強く、指数は下げ幅を徐々に縮小させた。

ハンセン指数の構成銘柄では、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が2.6%安、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が2.3%安と下げが目立った。ハイテク株や金融株の一角も売られている。

一方、本土系不動産セクターは高い。碧桂園HD(2007/HK)が4.7%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.7%、広州富力地産(2777/HK)が3.1%ずつ上昇した。

他の個別株動向では、通期利益3倍と復配を手がかりに、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が1.5%高と反発している。電力大手の電能実業(6/HK)は後場から急伸し、3.3%高で引けた(一時7.3%上昇)。昼に公表した通期業績が刺激材料。3割増益と配当増額が好感された。

本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.65%安の3269.88ポイントで取引を終えた。非鉄や鉄鋼の素材関連が安い。石炭株や石油株、自動車株、食品・飲料株、ゼネコン株、銀行株なども軟調だった。

【亜州IR】《FA》

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