【新規上場(IPO)銘柄】ジェイテックコーポレーションは自動細胞培養装置が成長ドライバー、業績好調なバイオ関連として上昇トレンドへ

2018年3月14日 09:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ジェイテックコーポレーション<3446>(東マ)は、2月28日に東京証券取引所マザーズに上場した。創業は1993年12月で、一貫して「オンリーワンの技術で広く社会に貢献する」という経営理念のもと、失敗を恐れず、誰よりも早く挑戦し、結果を追い求めている。大阪大学・理化学研究所の研究成果の実用化に成功した放射光用X線集光ミラーを中心としたオプティカル事業、また創業当初から培ってきた独自の細胞培養技術をもとに商品展開している各種自動細胞培養装置を中心としたライフサイエンス・機器開発事業、この2つの事業を軸に経営資源を集中し、事業規模の拡大を推進している。

 オプティカル事業において放射光用X線ミラーは、生命科学、物質科学、医学等広範囲な分野で基礎研究から応用研究、さらに様々な産業分野で広く利用されている兵庫県の“SPing-8”に代表される大型放射光施設や“SACLA”のようなX線自由電子レーザー施設に導入されている。

 ライフサイエンス・機器開発事業において自動細胞培養装置は、今後急速な需要の拡大が期待される再生医療分野では臨床研究向け3次元細胞培養システムなどを開発し、創薬分野ではスクリーニング自動化システムの開発などを推進しているほか、さらにiPS細胞の関連事業においても積極的に技術開発、製品開発をより一層推進している。

 今2018年6月期第2四半期業績実績は、売上高4億3000万円、営業利益1億0300万円、経常利益1億0500万円、純利益6300万円に着地。

 今2018年6月期業績予想は、売上高12億2300万円(前期比52.6%増)、営業利益4億1900万円(同2.5倍)、経常利益4億1700万円(同2.1倍)、純利益2億8800万円(同2.2倍)と連続最高益更新を見込む。調達資金はX線ナノ集光ミラーの生産設備増強や開発体制強化等に充てる計画。年間配当予想は、無配を予定としている。

 株価は、上場2日目の3月1日に公開価格2250円の4.31倍の9700円で初値をつけ、同5日高値1万3490円と買い進まれた後、7日安値8840円と短期調整、12日安値9260円と売り直されて上昇している。将来の成長ドライバーであるライフサイエンス・機器開発事業における自動細胞培養装置は、手間のかかる培地交換など、あらゆる細胞培養に関する操作、観察、分析などの自化を実現しており、省庁や地方自治体、科学技術振興機構(JST)(文部科学省)、日本医療研究開発機構(AMED)からの評価は高く、公的研究機関や民間企業から長期継続性が見込まれており、今後も高い成長が続くと予想する。業績好調なバイオ関連として上昇トレンドを描く可能性は高そうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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